全日本ホテル連盟、持続可能性を追求 成長支援と地域発展へ
2024年6月21日(金) 配信
全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長、正会員220ホテル)は6月13日(木)、ホテルメトロポリタンエドモント(東京都千代田区)で2024年度通常総会を開いた。24年度は、連盟の持続可能性を追求し、会員ホテルの成長支援と共に、観光立国の実現と地域の発展を目指す。
冒頭、今期8年目で歴代最長を迎えた清水会長は、これまで事業方針として①国づくり②会づくり③人づくり④宿づくり――の4本柱を立て、連盟の理念である「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」を策定。連盟の骨組みづくりに加えて、地域の発展と会員ホテルの価値向上を支援してきたと振り返った。
23年度の委員会活動では、ANHAの50周年記念事業として始めたタウンミーティングや、ホテル産業フォーラムin九州の開催を報告した。これら活動に清水会長は、ホテル業界の魅力をアピールする場づくりと同時に、本部・支部を引っ張るような人材の発掘につながることを示唆。続けて、「我われがより誇り高い業界をつくっていくことこそが、今の人材難に立ち向かうものになる」との考えを示した。
来賓の観光庁観光産業課の庄司郁課長は、観光庁として「インバウンドも含め旅行需要が回復してきているなか、大都市圏のみならず、地方にしっかりと誘客していく。そして地域経済を回復、大きくしていくことが一番の大きなテーマ」と話した。人手不足対策、外国人労働者の受入制度、従業員の環境づくりが肝要である考えを共有。宿泊施設が観光業界を牽引する存在と期待し、業界の地位向上に努めてほしいと呼び掛けた。
24年度事業計画では、事業方針である①国づくり②会づくり③人づくり④宿づくり――を組織運営の4本柱として有機的に連携させ、連盟組織の価値向上と持続可能な組織づくりの実現をはかる。会員ホテルに向けては、宿泊業界に関する旅館業法改正などの対応、能登半島地震での被災対応と北陸旅行支援への対応を基本方針とした。このほか、タウンミーティングの実施や、人手不足への対応と業界の魅力をアピールするためのホテル産業フォーラムを継続して開催するなど、ダイナミックな事業活動を展開するとしている。
総会後、23年度に新たに発足した女性部のトークセッションが行われ、会員ホテルに向けて、部会の周知のほか、女性スタッフの参加に対する理解と奨励を呼び掛けた。