全旅連女性経営者の会、20周年記念式典開く 「ALL JKK」で理念を胸に学びを深める
2024年7月10日(水) 配信
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会 女性経営者の会(JKK、会長=高橋美江・益子舘里山リゾートホテル社長、100会員)は7月9日(火)、東京都内で設立20周年記念式典と祝賀パーティーを開いた。JKK会員や親会・青年部会員、過去の勉強会講師、協定商社などが参加し、20年の節目を祝った。記念冊子として、これまでの会の活動などをまとめた「JKK20周年記念誌」を発行し、会場で配布した。
冒頭、高橋美江会長は、「設立当初は10人以下だった会員も今では100人を超える大きな会へと成長した。20年の間には、天災や社会情勢などのさまざまな危機に立たされ、そのたびに私たちは乗り越えてきた。今年元日に発生した能登半島地震では、北陸地方の仲間のお宿が甚大な被害を受けた。北陸観光の復興に向けた支援を継続していただき、私たちにできることに取り組んでいきたい」とあいさつした。
「20周年を迎えるにあたり、『お陰様で20周年 観光業の女性活躍新時代 ALLJKKで全国に大輪の花を咲かせよう』をテーマに掲げ取り組んできた。国の成長戦略の柱となり得る観光産業の役割の中心を担うのは宿泊業界。今後も会員一人ひとりがJKKの理念と会の目的をしっかりと胸に刻み、学びを深め、地域社会に貢献していきたい」とし、30周年に向け新たなスタートを切る意向を示した。
同会の創立に携わった第7代全旅連会長の小原健史顧問は、「全旅連会長時代に、宿泊施設の女将さんと話をするなかで、旅館ホテルでは女性スタッフが関わる業務が多く、その方々をリードする女性経営者が経営について研修し博識になれば多くの問題が解決でき、収益性も向上するのではと考えた。これが、JKK創設の原点」と当時を振り返った。
「初期は会員募集にかなりのエネルギーを割いたものの、20年後の現在は、JKKは大きく飛躍した。全旅連会長もJKK会員の中から生まれても良い時代になりつつある。さらに研鑽を重ね、旅館業界の発展のために大きく羽ばたいてほしい」とエールを送った。
来賓には、群馬県知事の山本一太氏、観光庁観光産業課長の庄司郁氏、全旅連会長の井上善博氏、同会長代行の西海正博氏、全旅連青年部長の塚島英太氏、全旅連専務理事の亀岡勇紀氏などが出席した。
来賓あいさつで登壇した井上会長は、「我われ宿泊観光産業が、観光立国を支え、日本の基幹産業となっていくためには、日々加速する時代の流れに対応していかなければならない。このときに必要なのが女性の皆さんの力。個性ある宿が求められる時代においては、きめ細やかな配慮が必要となり、感性に訴えるものが求められる。業界において既にたくさんの女性が活躍しているが、今後もさらなる活躍のために引っ張っていく役割をJKKが担ってくれると確信している」と述べた。
塚島青年部長は、「青年部は温故知新を今期のテーマに掲げている。20周年の節目を迎えたJKKと我われ青年部が、志を同じくする仲間として、会員拡大事業や研修事業を中心に、業界のさらなる発展と地位向上を目指し、より活発に活動を展開していきたい」と話した。
第2部の基調講演には、社会貢献支援財団会長の安倍昭恵氏が登壇し、「美しい国日本(にっぽん)の観光業について」をテーマに講演を行った。
式典後には祝賀パーティーにて懇親会が開かれ、盛会裏に終わった。