23年度のリネンサプライ市場規模は8・5%増の4551億円に(矢野経済研究所調べ)
2024年7月24日(水) 配信
矢野経済研究所(水越孝社長)はこのほど、国内リネンサプライ市場に関する調査を行った。これによると、2023年度のリネンサプライ市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比8・5%増の4551億円と3年連続の回復となった。
リネンサプライとは、ホテル・旅館などの宿泊施設や病院、レストラン・飲食店・アミューズメント施設などの店舗、企業、工場などにリネン類をレンタルするサービス。
コロナ禍による行動制限は、22年度から徐々に緩和され、23年5月には感染症法上の位置づけが5類に移行。同研究所は「インバウンド需要が戻ったことによる観光業の急速な回復があり、ホテルリネンを中心に好影響を大きく受けている」と見ている。
一方で、フードリネン(レストラン・飲食店)や、交通リネン(新幹線・特急列車・船舶・航空機向け)などの需要も回復の兆しを見せているが、人手不足や物価高、円安の影響を受けており、「これらの分野はホテルリネンほど十分に回復しているとは言えない状況」と分析する。
なお、24年度の国内リネンサプライ市場規模は、同4・6%増の4760億円を見込む。