はとバス共栄会の前田会長「今の観光業は個性の時代」、はとバス・武市社長「観光バス事業は堅調」
2024年7月26日(金) 配信
はとバス共栄会(会長=前田伸・TOKYO TOWER社長、282会員)は7月25日(木)、千葉県浦安市舞浜のホテルオークラ東京ベイで2024年度総会と懇親会を開いた。観光業界が復活へと向かうなか、はとバスと会員会社相互の繁栄へ、さらに強固な信頼関係を築いていくことを確認した。
前田会長は「コロナ禍の大変革を経て、はとバス共栄会も退会や新規入会の動きが激しくなっているが、時代の大きな変わり目とポジティブに捉えていきたい」と述べた。さらに、「今の観光業は個性の時代。ほかでは味わえない特色のあるサービスを提供しなければお客様は訪れてくれない。物価高騰や人手不足など事業環境の脅威を、皆で一緒に乗り越えていこう」とあいさつした。
はとバスの武市玲子社長は「昨年5月に新型コロナの分類が5類に引き下げられて、本格的に観光需要が戻ってきた」と説明。同社の23年度決算は、観光バス事業が堅調で、インバウンドの後押しによるホテル事業の急回復など、当初の計画を大幅に上回る見込みと報告した。
武市社長は「これはインバウンドの拡大など外的要因だけではなく、人手不足の中で頑張ってくれた社員、そして何よりも共栄会の皆様のご協力があってこそ」と感謝の意を述べた。
はとバスの東京観光利用者数(23年7月~24年6月)は外客コースを含め、約55万5000人と、前年度から約3割増加した。今年2月に豊洲千客万来がオープンしたことで、豊洲市場関係のコースが大きく伸びたという。
迎賓館・赤坂離宮のコースも根強い人気があり、共栄会の観光・食事施設とさまざまな組み合わせによってラインナップを拡充。2階建てオープントップバスで、東京タワーのメインデッキから東京の夜景を楽しむ「東京プレミアムナイトドライブ」も好調で、7月からは東京スカイツリーからの展望を組み込んだ「ディスカバーナイトドライブ」コースもスタート。武市社長は「皆様と一緒に付加価値の高い、はとバスならではの商品をつくっていきたい」と語った。
今年度は、秋に実務担当者研修旅行(バス日帰り)、12月にゴルフコンペ(共栄会杯)、来年1月に新年賀詞交歓会(シンフォニー・ランチクルーズ)などを予定している。
総会終了後には、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が「アフターコロナの国内旅行最新事情」をテーマに講演した。