温泉旅館「かくれの里ゆかり」が特別清算(帝国データバンク調べ)
2024年8月2日(金) 配信
かくれの里ゆかり(代表清算人=郷田隆行氏、島根県浜田市)は7月17日(水)に、松江地裁浜田支部から特別清算開始命令を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億9100万円。
同社は、1992(平成4)年6月に設立された温泉旅館の運営業者。旭温泉内にある4つの温泉施設のうち最も新しい施設で、開設当初は浜田道の開通や、近隣の水族館開館などにより、山陽方面から多数の観光客が訪れ、売上を確保していた。
しかし、その後は、競合激化などにより売上は年々減少。「過大な設備投資による負担増加から採算性も振るわず、債務超過に陥っていた」(帝国データバンク)。
2005年8月には、中小企業再生ファンドと金融機関による再生計画が策定。金融支援が行われたほか、営業形態の見直しなどがはかられたが、23年5月に旅館の不動産と事業のすべてを広島県の業者に譲渡。今年3月31日に開いた株主総会の決議により解散していた。