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熱海温泉「古屋旅館」が社員寮拡充 20年に女子寮開設以降、新卒離職率8・3%に低減

2024年9月12日
編集部:増田 剛

2024年9月12日(木) 配信

新たに開設した社員寮「観月堂寮」の一室

 創業1806年と、静岡県・熱海温泉で最も老舗とされる温泉宿「古屋旅館」(内田宗一郎社長)はこのほど、熱海市中心部に新たに2カ所の社員寮を開設した。

 働きやすい環境づくりによる「従業員満足度向上」の取り組みの一環で、新卒採用の強化と、離職率の低減が狙い。

 2020年7月に25平方㍍のワンルームを13部屋備えたデザイナーズ女子寮「蔵アパートメント熱海」を開設。

 そして今回は、古屋旅館の目の前にある自社ビルを改装した「坂の上アパートメント」は、家具や家電を備え付けた明るくスタイリッシュな室内が特徴で、4月から新卒社員が入寮している。

「坂の上アパートメント」家具や家電は備え付け

 もう一つは、熱海駅から徒歩3分、古屋旅館から徒歩7分にある自社ビルを改装した「観月堂寮」は、40平方㍍に白を基調としたシンプルで明るい室内。先行して4月に新卒男性1人が入寮しており、8月に新たに2部屋が完成し、本格的に開設した。

 同館によると、「20年に女子寮開設以降の新卒離職率は8・3%(12人入社、1人退職)」と、厚生労働省が発表する「3年以内離職率」の新規高卒者37・0%、新規大卒者32・3%と比較しても実績を上げている。今後も社員寮の整備や生活環境の改善、デジタルツールの導入などを通して、働きやすい環境づくりを推進していく考えだ。

1806年創業の老舗温泉宿「古屋旅館」

 内田社長は、「私たちは『世界に誇れる日本の老舗旅館』でありたいと願います。そのために伝統的かつ時代に即した旅館サービスを常に追い求め、お客様の最大満足、従業員の幸福、地域経済の発展を実現します。熱海の地で200年以上商売を営み、今後もずっと存在する会社だからこそ、歴史と伝統を大切にしながらも新しい時代に合わせ、お客様にとっても従業員いとってもかけがえのない存在であり続けます」とメッセージを発信している。

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