日本の宿 のと楽 11月から営業再開 能登地震復興の希望に
2024年10月2日(水) 配信
石川県・和倉温泉の「日本の宿 のと楽」(谷﨑裕社長)は11月1日から、本格的に営業を再開する。1月1日に発生した能登半島地震により甚大な被害を受けたが、約10カ月間の休業を経て待望の復活となる。10月からは先行プレオープンする。
同館は1974年の創業。七尾湾を眼前に望む立地と、能登の食材を生かした料理、地域ならではのおもてなしが人気の50年の歴史を誇る老舗旅館。
現在は、地域の建設業者や電気工事業者の支援を受けながら懸命な復旧作業中。とくに被害の大きかった本館は、一部で改修工事を継続することになるが、客室と温泉大浴場、レストラン・宴会場については、通常通りの利用が可能となることから、11月1日から一般客の受け入れを再開することにした。
和倉温泉では、20以上ある旅館・ホテルのほとんどが、通常営業の再開見通しが立っていない状況が続いている。
同館は「休館中にご支援をいただいた多くの皆様のため、地震で傷ついた能登の地の復旧・復興に役立つため、そして、残念ながら、まだ営業再開ができないほかの宿泊施設様の分まで、お客様に『能登の地に来てよかった』と思っていただけるよう、精一杯のおもてなしをさせていただきたい」と意気込みを述べた。
そのうえで、「再開により、能登地域の集いの場、経済のハブとしての和倉を復活させ、地域に少しでも元気と活力を生み出したい。地域が復興に向けて立ち上がる姿を見せることで、震災の記憶を風化させることなく、新しい和倉温泉に生まれ変わる過程を見守ってほしい」とコメントした。