東松山市 市制70周年で市の花「ぼたん」の新品種発表 来春、東松山ぼたん園で開花
2024年10月7日(月)配信
市の花に「ぼたん」を掲げる埼玉県東松山市は2024年10月5日(土)、市制施行70周年事業の一環として、日本ぼたん協会から贈られた新品種ボタンの名称発表と植樹式を、東松山ぼたん園で実施した。
寄贈を受けたのは「桃色」、「藤色」のボタンと、ボタンとシャクヤクの交配により生まれた「黄色」のハイブリッド種の3品種。7月に市民や市内在勤・在学の人を対象に名称を募集し、147件の応募があった。選考の結果、神秘的な薄い藤色の花は「古稀の彩(こきのいろどり)」と命名された。名付け親の君嶋友絵さんは、「70歳の東松山市らしい名前で、70歳のお誕生日プレゼントにこのボタンを渡す習慣ができるといいな」と話す。桃色の花は歩く街・東松山市から「歩々笑美(ほほえみ)」と、黄色の花は比企郡(ひきぐん)の空に浮かぶ月を思い浮かべて「ヒキノツキ」と、それぞれ名付けられた。
会場では名称発表、命名者への表彰に続き、植樹が行われた。今回3品種のうち2種を提供した松本農園(島根県松江市)の松本康市さんによると「こう配からボタンの花が咲くまで12年ほど。咲くまでどのような花になるかは分からず、ほんの一部が新種になる」という。貴重な花の寄贈を受けた森田光一市長は「ボタンは手入れが難しい面もあるが、市内で愛好者も多いことから、70周年記念事業を通じて普及に努めたい」と、来春の開花へ期待を寄せた。
会場となった東松山ぼたん園は、1990年に開園した。園内にボタン約5千株と、ハイブリット種550株、シャクヤク850株が植栽されている。今年4月からは、由志園(門脇豪社長、島根県松江市)が指定管理者となり、ボタンシーズンの「観光」はもちろん、シーズン終了後は子育て世代が楽しめる都市公園として、通年イベント開催などに力を入れている。