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観光人材輩出に産学連携、旅行会社と学生が意見交換(跡見女子大×JATA)

意見交換会のようす
意見交換会のようす

 大学は専門を学ぶ場であり、就職が直結する場だ。観光系学部を持つ大学をみると、観光業への就職率は低い。情報不足や産業と触れ合う機会が少ないといった原因が考えられ、将来の観光人材を輩出するための産学連携が求められる。跡見学園女子大学と日本旅行業協会(JATA)は旅行業界への就職についての意見交換会を1月14日に同大学文京キャンパスで開き、学生と旅行会社が疑問をぶつけ合った。

 意見交換会に出席したのは同大学観光マネジメント学部の学生約80人とJATA関東支部に所属する旅行会社10社。はじめに旅行業界の就職状況を説明し、続いて企画や仕入れなどの業務を各担当者が詳細に解説し、仕事の魅力を語った。女性の活躍に焦点を当てた女性社員の発表では、女性目線での仕事の魅力を成功談や失敗談を交えて紹介した。

 意見交換では会場の学生から「家庭と仕事の両立は難しいのではないか」という質問が挙がり、旅行会社側は「最近は働く環境が激変し、プライベートと両立できない環境はなくなっている」と答えた。また、JATAが進める女性の活躍向上の取り組みについても紹介した。

 「旅行会社が求める人材像」については、「おもてなしのこころで接客できる方。笑顔はお客様に喜んでもらうという気持ちがあれば自然と出るものなので『社交的で人が好き』であれば良い。そのあとに知識が必要になる」と語った。

 旅行会社側は「若者の旅行離れ」を質問。代表して答えた学生は「講義の出席確認が厳しくアルバイトなどを含めると旅行に使う時間がない」「スマホの料金支払いで旅行に行くお金がない」「身近に国内外の料理を食べられるので旅行に行かなくても良い」などの理由を挙げた。

 意見交換会を企画した同大学の篠原靖准教授は「観光を志す人材を業界に多く送り出したいが、観光業への就職希望者は卒業するまでに大きく減る。業界への不安やギャップを埋めるための意志疎通ができる場になってほしい」と語った。

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