5年かけ草創1300年祝う、西国三十三所が記念事業
日本最古の巡礼所33寺院で構成する西国三十三所札所会(会長=鷲尾遍隆・石山寺座主)は1月26日、東京都台東区の浅草寺で会見を開き、2018年に草創1300年を迎えることを記念し今年から20年までの5年間、「西国三十三所草創1300年記念事業」と題し、特別行事を展開していくことを発表した。鷲尾会長は冒頭「1300年記念は奈良の長谷寺を開いた、徳道上人に由来したもの。石山寺での33年に1回の開白法要を事業の幕開けとし、5年間かけてお祀りしていく」とあいさつした。
同事業は観音様の「慈悲の心」を多くの人に知ってもらうため、(1)慈悲の心を表したロゴマークの設定(2)各札所の特別拝観(3)月参り巡礼(4)徒歩巡礼(5)スイーツ巡礼(6)アメリカ人が巡る西国三十三所巡礼――の6つの柱を設定した。ロゴマークには「1300年前、観音菩薩が人々を救うために示した観音霊場」という西国三十三所独自のストーリーを具現化し、ハスの花に立つ観音菩薩が、三十三所のルートを身にまとい、人々を見守っているイメージをロゴマークに採用した。ロゴマークは、スイーツ巡礼に参加しているスイーツのパッケージに用いられるほか、旅行会社や各札所の名物菓子を製造販売している企業などにも無料で提供を行っている。
女性や家族で楽しめる新しい巡礼の形として企画された「スイーツ巡礼」は、各札所で長年愛されている〝お寺スイーツ〟を食べ歩きながら、巡礼を楽しんでもらい、寺院を身近に感じてもらうために考案された。現在、各札所のスイーツ100種類以上が同巡礼に参加することが決定しており、今後さらに数を増やし、スイーツを通じた寺院への参拝のきっかけづくりを行っていく。
会見当日は、僧侶33人による同事業の成功を祈念した読経も行われた。