ス・文・観3庁が連携、2020年取組みへの第一歩
スポーツ庁・文化庁・観光庁の3庁長官が3月7日、国指定重要文化財の旧岩崎邸庭園(東京都)で包括的連携協定を結んだ。2020年に向けた3庁連携の第一歩となった。文化庁とスポーツ庁の間では、初めての連携協定となる。
締結式に先立ち、昨年10月に設立されたスポーツ庁の鈴木大地長官は「かつてスポーツを経済活動にすることを善しとしない風潮があったが、これからはスポーツが日本の経済、そして地域を元気にできることを発信していきたい」と意気込みを語った。
3庁ではじめに取りかかるのは「スポーツ文化ツーリズム百選(仮称)」。各地のスポーツ大会や現地でしか楽しめないスポーツイベントなどをピックアップし、100選を定める。そのほか、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」の開催や各スポーツ大会・文化プログラムの開催推進、文化とスポーツ資源を融合した観光地の魅力向上、訪日旅行者の地域受入環境整備やプロモーション、各庁の情報共有などに取り組む。
締結式には義家弘介文部科学副大臣も出席し、「日本の津々浦々まで連携した新たなる政策が未来に向かって羽ばたいていくと確信している」と3長官を激励した。
田村明比古観光庁長官は旧岩崎邸庭園を会場に選んだことについて「文化的な舞台を活用してイベントを開催しようという“ユニークベニュー”の使い方の一例だ。我が国はユニークベニューとして活用できる施設がたくさんあるので、こういった分野を拡大しても良いのではないか」と提言した。