規格外ココナッツで国産SAF商用化を JAL×日本グリーン電力開発
2024年11月25日(月) 配信
日本航空(JAL、鳥取三津子社長、東京都品川区)は11月20日(水)、日本グリーン電力開発(君塚元社長、東京都千代田区)と国産の航空燃料(SAF)の商用化に向けた覚書を結んだ。両社は食用に適さないココナッツを原料として、日本国内で持続可能なSAFを製造する事業の商用化を目指す。
ココナッツは全世界で年間7000万~1億トンが生産され、その約3割が未成熟や発芽などの理由で食用に適さない規格外とされているという。
日本グリーン電力開発はこれを有効活用しようと、2018年からインドネシアで調達した規格外ココナッツを原料としてSAFの製造に取り組んでいる。規格外ココナッツを原料とするSAFは30年ごろまでに実用化が見込まれており、アジア各国で経済成長とエネルギー安全保障を確保しつつ、脱炭素化を進める取り組みのAZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)協力案件の1つにもなっている。
一方、JALはSAF利用のリーディングエアラインとなるべく、「2030年に全燃料搭載量の10%をSAFに置き換える」という目標を掲げ、国内外のステークホルダーと連携してSAFの実用化に取り組んでいるところ。両社は今回の取り組みで環境負荷の低減に貢献していきたい考え。