「幸せになろう。」を掲げる松山市が説明会開く 「紅まどんな」など特産品を紹介
2024年11月27日(水) 配信
愛媛県松山市(野志克仁市長)は11月26日(火)、東京都内で首都圏の報道関係者を集めて「松山市ミニレクチャー会2024」を開いた。同市は10月28日に新しいブランドスローガン「幸せになろう。」を発表。「幸せといえば松山」といわれるようなまちを目指していく。説明会で発表を行った総合政策部シティプロモーション推進課の篠﨑亮副主幹は、「食も幸せになれる一つ」とし、今回はみかん「紅まどんな」など、松山の特産品を中心にアピールした。
愛媛県で誕生し、松山市が生産量1位の「紅まどんな」は皮が薄く、ゼリーのような食感と甘さが特徴のブランドみかん。旬は11月下旬から12月下旬で東京などでは高価な値段で販売されている。また、次の1月下旬ごろから旬を迎える「せとか」は愛媛が全国生産量の70%ほどを誇り、そのうちの5~6割が松山で栽培される。酸味と甘みのバランスがよく、手で簡単に剥けるという。
さらに、昨年試験販売し、来年の3月中旬ごろに本格出荷される予定の新ブランドとして「紅プリンセス」を紹介した。紅まどんなと、主に2月が旬で濃い甘みが特徴の「甘平」を掛け合わせた注目の品種だ。篠﨑副主幹は「松山は柑橘の種類がとても豊富。ただそれぞれ旬があるので、来ていただいた際にいつでも楽しめるように、1年中何かしらの柑橘が食べられるようにしたい」と意気込んだ。
また、あまり知られていない特産物として「アボカド」を売り込んだ。国産のアボカドはとても生産量が少なく希少価値が高いが、松山では「ベーコン」「フェルテ」「ピンカートン」「ハス」の4品種が生産されており、それぞれ旬が異なる。篠﨑副主幹によると、「松山にはアボカドを使った料理が楽しめる飲食店もある」という。
このほか、松山の食文化として鯛を丸ごとのせて炊き込む「北条鯛めし」や、パンの消費量やパン屋の数が全国でもトップレベルなことを紹介し、多様な食が楽しめるとPRした。
観光面では、「道後温泉本館」が今年の7月に約5年半ぶりに全館営業再開したこを報告。約3000年の歴史を誇る日本最古の湯といわれる道後温泉のシンボル「道後温泉本館」は、日本で初めて公衆浴場として国の重要文化財に指定された。会では、保存修理にあたった市の関係者がオンラインで苦労した点などを語った。
現在、同市の観光客数は年間約555万人。篠﨑副主幹は「600万人を目指したい」とした。訪日外国人観光客数は約21万人で目標は30万人という。