NAA23年度中間連結決算、訪日好調で増収増益 営業収益は民営化後最高 に
2024年12月2日(月) 配信
成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が11月30日(木)に発表した2024年度中間連結決算(24年4~9月)によると、営業収益は前年同期比27.9%増の1276億6700万円と上期として04年の民営化以降の最高値を更新した。営業利益は同428.2%増の228億9600万円、経常利益が同541.6%増の220億3200万円、中間純利益は同430.8%増の195億1300万円と、増収増益となった。
外国人旅客数が初めて1000万人を超え、円安効果で物販や飲食収入が好調だったことが主な要因。
部門別(単体)にみると、空港運営事業の営業収益が同23.4%増の516億円、営業損失は30億8000万円(同135億1600万円の損失)。空港拡張に関わる費用の計上や総旅客数がコロナ禍前以上に回復していないことが影響した。
免税店や直営の飲食店などのリテール事業は、営業収益が41.8%増の598億6300万円、営業利益は同69.9%増の196億6200万円。旅客数の増加や円安が主な要因。駐車場などの施設貸付事業の営業収益は同3.1%増の147億600万円。営業利益は同0.6%増の59億2800万円。
同社は24年度中間連結決算のリテール事業で物販や飲食収入が上振れている状況を踏まえ、25年度通期の連結業績予想を上方修正した。営業収益は前回発表から120億円増の2431億円、営業利益が同79億円増の200億円、経常利益は同95億円の262億円、当期純利益が同100億円増の221億円を見込んでいる。
総旅客数は同13.2%増の3990万人を見通す。このうち、国際線は16.9%増3210万人。国内線は同0.1%減の780万人を見越している。総発着回数は国際線が同16.8%増の19万7000回。国内線は同5.7%増の5万4000回とした。
田村社長は「(利用者が)コロナ前の約9割まで戻った。一層の需要拡大に期待でき、回復期から再成長期へ移行した。滑走路の増設を着実に推進する」と語った。