スペイン大使館観光部、年末懇親会開く 日本人旅行者の回復率(65%)顕著に 「25年はコロナ前を超えたい」
2024年12月6日(金) 配信
スペイン大使館観光部は12月5日(木)、スペイン料理店「ENEKO Tokyo」(東京都港区)で、旅行会社やメディアなど招待し、年末懇親会を開いた。ハイメ・アレハンドレ観光参事官が今年の活動報告と来年の誘客計画を発表した。
1~9月の日本からスペインへ訪れた観光客数は、コロナ禍前の2019年同期比で約65%まで回復。1~8月の消費額は23年の年間比で約95%まで達した。ヨーロッパのうち、スペインは日本人観光客の回復率が最も顕著という。
こうしたなか、同部は25年の観光客数と消費額がコロナ禍前を上回ることを目標としている。
このための施策として、スペイン大使館観光部設立50周年を記念し、3月から東京都美術館(東京都台東区)で同部のロゴをデザインした画家のジョアン・ミロの回顧展が開催される。
また、大阪・関西万博にはパビリオンを展開する。開催期間中5月16日のスペインデーに、演劇やフラメンコなどの文化をアピール。産業観光大臣と観光長官が来日する予定だ。
旅行会社向けのファムトリップでは、カスティージャーラ・マンチャ州において小説ドン・キホーテの舞台となった名所を巡るほか、名産品の料理作りを体験する。
愛知県で実施されるツーリズムEXPOジャパン2025 愛知・中部北陸にもブースを出展。このほか、業界向けセミナーや市場調査、一般消費者向けのニュースレターの配信などを行っていく。
アレハンドレ観光参事官は「スペインにおける23年の観光客数は、人口の約2倍に当たる8500万人。さらにGDPの約10%を占めており、観光業は国にとって重要な産業だ」と話した。
また、今後スペイン政府観光局がスペイン大使館観光部に変わることも報告。「我われがこれから行うことは、これまでとまったく同じだ」と報告した。
乾杯のあいさつで日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長は「スペインには日本人に知られていない素晴らしい観光地が多くある。商品化し、プロモーションを行えば、送客数を伸ばすことができる」との考えを示した。さらに、「サグラダファミリアが26年に完成する予定だ。市場に大きなインパクトを与えるだろう。フォーカスして訴求する」と語った。