「雪国リトリート」、雪国観光圏の井口代表が講演(新潟県) 「異日常型観光」を推進
2024年12月12日(木)配信
新潟県は11月18日(月)、東京・銀座のアンテナショップ「銀座・新潟情報館THE NIIGATA」で、旬の話題や特別な情報を紹介する「新潟プレミアサロン」を開いた。雪国の“異日常空間”で心と体をリラックスさせる体験型旅行プラン「雪国リトリート」について、南魚沼地域で取り組む2人が講演した。
雪国観光圏代表理事の井口智裕氏(いせん社長)が雪国観光圏と雪国リトリートの取り組み、新潟県地域おこし協力隊の石井佳穂さんが具体的な旅行プランを紹介。コーディネーターは、温泉エッセイストで跡見学園女子大学兼任講師の山崎まゆみ氏が務めた。
雪国観光圏は、日本有数の豪雪地である新潟県魚沼市や南魚沼市、湯沢町、十日町市、津南町、群馬県・みなかみ町、長野県・栄村の3県7市町村が連携する広域観光圏。井口氏は「市町村それぞれがアピールするだけでは、地域の個性は見えてこない。“雪と共生して育まれた文化”を軸にすることで、スキーや温泉、織物などの文化が地域と一体化していることが見える」と説明。地域の個性を伝える観光として「非日常型観光」ではなく、地域の日常で暮らすように旅をする「異日常型観光」を推進している考えを強調した。
異日常型観光の1つとして展開する雪国リトリートは、雪国観光圏が商品開発に取り組む旅行プラン。旅行者が日常を忘れてリフレッシュすることを目的に、雪国の暮らしや文化、地元の人との触れ合いなどを体験する滞在型観光を目指す。
井口氏は「新しい旅人を地域に迎えることで、私らが住んでいる当たり前の日常の暮らしにもっと価値を与え、地域を活性化させていきたい」と活動の思いを語った。
雪国リトリートのプロジェクトに取り組む石井さんは、プログラムは①種まきの時間②身体を動かす③ソロタイム――の3点をベースに組み立てていると説明した。冒頭に旅行者が異日常空間に入っていく導入の時間、雪国の暮らしを体験する時間、最後は自分の好きな場所で一人きりになる時間を用意。一般的なリフレッシュを目的とした旅とは本質的に異なる価値を提供すると伝えた。
続けて具体的な旅行プランとして、事業者が地域ストーリーに基づき、宿泊や体験、参加者のニーズに合わせて開発した半日や1日、2泊3日のプログラムを紹介した。