国の登録有形文化財に、湯主一條の木造本館
宮城県・鎌先温泉の温泉旅館「時音の宿 湯主一條」(20代目当主・一條一平氏)はこのほど、木造建築2棟と土蔵が国の登録有形文化財に指定された。木造建築の2棟は、宮城県内でも最大級の規模を誇る。一條家が代々守り継いでいる山(一條の森)からすべて切り出したスギ材を使い、通し柱を多用。また四周に廊下を配しているため、外観は端正だ。しっかりと作られているため、「東日本大震災でもびくともしなかった」(一條氏)という。
この木造本館は湯治場の客室として長い歴史を重ねてきたが、2008年の別館の客室総リニューアルに合わせて、木造本館は食事会場と変化した。現在は個室料亭「匠庵(しょうあん)」として、料理のテーマ「森の晩餐会」(月替わり)を個人客を中心に提供している。
客室のある別館は快適な“現代”的な空間。露天風呂付客室一條スイートをはじめ、8タイプの部屋を選べる。食事は、別館の客室から「時の橋」を渡って木造本館へと“タイムスリップ”した気分を味わえるのが特徴だ。
客室は24室、個室料亭24部屋。バーラウンジ有り。料金は1万6350円から(平日2人利用時の1人料金)。
問い合わせ=電話:0224(26)2151。