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「津田令子のにっぽん風土記(112)」雪景色と温泉を独り占め~ 群馬県・嬬恋村編 ~

2025年1月4日(土) 配信

白銀の世界は幻想的な雰囲気に
嬬恋村観光商工課 加部貴裕さん

 「嬬恋村の冬の魅力は、やはり雄大な雪景色ではないでしょうか」と嬬恋村観光商工課の加部貴裕さんはおっしゃる。

 日本百名山の一つ浅間山の麓に位置し、冬になると雪に覆われた美しい風景が広がり、白銀の世界は訪れる人々を幻想的な雰囲気に包み込む。「とくに、雪の積もった森や山々は、写真愛好家に人気のスポットです」。

 以前テレビの取材で雪上歩行具の「スノーシュー」を履いて散策するツアーを体験したときの雪質の良さと、雄大な風景は今でも記憶に残る。「早朝の雪原には、ニホンカモシカやキツネなどの足跡が残っていることもあります。スキーはもちろん、さまざまなアクティビティが楽しめますし、星が降るような夜空も大きな魅力ですのでお泊まりいただいて風景美とともにお楽しみいただければ」と話す。

 特色の異なる4つのエリアの温泉でリラックスすることもお勧めという。「村内には数多くの温泉宿があり露天風呂からの雪景色は格別。地元の食材を使った料理とともに贅沢なひとときをお過ごしいただけます」。

 標高1800㍍の高地に位置する天空の温泉郷が万座温泉。湯煙がモウモウと立ち上がり温泉地特有の硫黄の臭いが漂っている。

 「古くから万病に効く湯として知られ、空の近くで温泉を満喫したい方にぴったりです」と加部さん。

 山間にある古き良き温泉郷が「鹿沢温泉」だ。鎌倉時代から湯治場として栄え1917(大正7)年の火事で全焼し、湯元「紅葉館」を残し4㌔下った先に引き湯して生まれたのが新鹿沢温泉だ。バラギ高原の西にそびえる四阿山。水の神様がいるという。山から流れ出る湧水はバラギ湖をたたえ、バラギ湖地下から汲みあげる水は、嬬恋随一のおいしさを誇る。ここは、伝説の英雄・ヤマトタケルノミコトが亡き妻を思い、愛の涙を流した地でもある。

 浅間高原は、1783年に起きた浅間山の大噴火。それによってもたらされた恩恵の一つが、この地に「温泉」が湧いたこと。キャベツをはじめとする高原野菜が育ち、ゴルフ場が生まれるほどなだらかな大地になった。「この冬、嬬恋村を訪れてその魅力を味わってみてください。1月18日、2月15日、3月1日に開催される『レッツ! パウダースノーシュー』(いずれも要予約定員あり有料)に参加なさって趣の異なる温泉に浸かるという嬬恋流の冬の過ごし方をしていただけたらうれしいです」と笑顔で語られた。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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