「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(12・1月号)」
2024年12月30日(月) 配信
□特集&主な内容
12月・1月の合併号では「大阪、万博の地」として、1970年にも大阪で開催された万博を踏まえ、2025年に開催される大阪万博を特集しました。終戦から25年の節目、高度成長期にあった日本で開催された状況から、さらに半世紀以上経って、衰退とはいえないまでも低迷し続ける現在の日本で開催される状況について、フランスの読者に解説しています。建築史家で大阪万博に深く関わっている大阪府立大学教授の橋爪紳也氏にも独占インタビューを行いました。1970年の大阪万博の唯一のレガシーといってもよい太陽の塔を取り上げたほか、2030年秋に万博の跡地で開業が予定されている日本初のカジノを含む統合型リゾート施設の問題についても解説しています。旅行ページでは、山形県の山伏と修験道を取り上げました。
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□〈フランスの様子〉フランスの寛容
パリのノートルダム大聖堂の再開、フランスではセレモニーが生中継で放映された。◆再開直前に話題になっていたのが、入場を有料にするという文化大臣の提案。将来的な修繕費や維持費に充てるというものだったが、カトリック教会側は「すべての人を受け入れる」という原則で反対した。◆今回の修復にかかった費用は7億ユーロと言われるが、世界中の34万の個人や団体から集まった寄付金は8億ユーロ以上。◆フランスの大富豪なども多額の寄付をしたが、大半はフランスのカトリック信者だといい、数十ユーロの寄付もあったそうだ。◆12月のフランスの街はお祭りムードになるが、この時期は寛容の季節でもあり、街に炊き出しがでたり、チャリティー番組があったり、さまざまな寄付も多くなる。◆クリスマスの家庭の食卓では、「貧者の席」とか「神の分」という追加の1人分を準備する習慣があり、実際に1人で過ごす人を招く家庭もある。◆日本のお正月は心を新たにするように、フランスの12月は人に優しくなる時期でもある。
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フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旅行新聞 編集部〉