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加賀屋、26年度冬に新旅館開業へ 復興に向け再始動

2024年12月25日
関西支社:塩野 俊誉

2024年12月25日(水) 配信

和倉温泉に建設する新旅館(イメージ)

 石川県・和倉温泉の加賀屋(渡辺崇嗣社長)はこのほど、新たな旅館の建設などを含めた「加賀屋 真・RYOKAN計画」を発表した。能登半島地震から1年が経過するなか「復旧から復興へ 進化から新加へ」を合言葉に、復興に向けた取り組みが本格化する。

 新たな旅館は、現在の加賀屋から約550㍍離れた海岸沿いの所有地(敷地面積約3万平方㍍)に建設する。5階建ての本館と離れの構成で建物面積は約8610平方㍍。設計は隈研吾建築都市設計事務所が担当する。開業は2026年度冬を予定する。

 客室は約50室。全室オーシャンビューで温泉風呂付(露天または半露天)客室となる。館内には、ロビーや大浴場、テラスのほか、伝統文化体験スペースを設置。伝統工芸品の紹介なども行う。加賀屋流のおもてなしはもちろん、ユネスコ無形文化遺産の「和食」や能登の里山里海の恵みを使った料理などを通じて、能登文化の魅力を発信する。基幹システムの刷新や厨房の省力化、エコ機器導入など、環境負荷低減に向けたSDGsへの取り組みも推進する。

 計画では、グループ全体のリブランディングも行い、各館の特徴の明確化・差別化をはかる。同温泉にある「あえの風」「虹と海」「松乃碧」の3館については、26年度の営業再開を目指す。

 加賀屋では、以前から抱えていた課題や弱みを改善し生産性・効率性を向上させ、働き方の課題をも改善する仕組みを新旅館に取り入れるとしており、時代のニーズにマッチした加賀屋ならではのおもてなしを提供するとともに、能登の文化や食材を発信することで、1次2次3次産業と連携・協力し、幅広い業界に経済波及効果を広げ、宿泊業としての使命である「明日への活力注入業」の務めを果たしたいとしている。

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