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“民泊”最終段階へ、次回、最終取りまとめ

第12回検討会のようす
第12回検討会のようす

 次回、最終報告書取りまとめへ――。厚生労働省と観光庁は6月10日に12回目の「民泊サービス」のあり方に関する検討会を開いた。今回の検討会では、6月2日に閣議決定された「規制改革実施計画」について事務局側から説明があり、それらを踏まえたうえで、次回の検討会において最終報告書の取りまとめを行う予定であることが明らかになった。今年度中の法案提出に向け、最終段階に入った〝民泊〟。検討課題も多いなか、今後どこまで既存の旅館・ホテルとの調和がはかられるのだろうか。
【松本 彩】

 6月2日の閣議決定を受けて、今回新たに「民泊サービスの制度設計(案)」に所管行政庁に関する項目が追加された。事務局側からの説明によると、現段階では正式な所管行政庁は決定していないが、「住宅を活用した宿泊の提供という位置づけであること」、「感染症の発生時等における対応が必要であること」などを鑑みた場合、国レベルでは国土交通省と、厚生労働省の共管となる可能性が高く、また地方レベルにおいても関係部局が複数にまたがることが想定されるとし、今後関係部局間で、情報連携がはかられるよう整理していく旨を伝えた。

 さらに家主居住型の民泊サービスの提供において事務局側から、営業の自由や、インターネットやSNSでの募集展開などとの兼ね合いから、住宅提供者自らが利用者を募集する場合、仲介事業者を必ずしも利用しなくてもよいものとして取り扱ってはどうかという提案がなされた。

 この提案に対し構成員の中から、家主不在型に関しても同様の扱いとするのかという問いが投げかけられ、事務局側は「仲介事業者との関係においては同様の方向性もあり得る」との見解を示したが、構成員たちからは「家主不在型に関しては、管理規約に違反していないかなどを確認させる意味でも、仲介事業者の利用を義務付けるべき」との声が挙がった。

 そのほか、旅館業法の改正案について事務局側は、前回までの検討会での意見を踏まえ、近年旅館・ホテルの線引きが難しくなってきていることから〝営業許可の一本化〝を提案。構成員からは再度旅館業と賃貸業の区別を明確にしたうえで、時間をかけて話し合っていくべきとの意見が出された。

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