ブルゴーニュの老舗と「花の舞酒造」が初コラボ ワイン酵母を使用した革新的な日本酒誕生
2025年3月26日(水) 配信
やシモン・ビーズ当主の千砂・ビーズさん(写真左)ら.jpg)
創業160周年の「花の舞酒造」(高田謙之丞社長、静岡県浜松市)は3月19日(水)、仏ブルゴーニュの老舗ドメーヌ 「シモン・ビーズ」と共同開発した、日本酒「hananomai bize(ハナノマイ・ビーズ)」と「花の舞スパークリング」の記者発表会を開催した。

発表したのは、同ワイナリーの白ワインから分離したワイン酵母を使用した革新的な日本酒を造ることに成功し、シモン・ビーズのワインから分離した天然酵母「ぺリエール・ワン」を使用した日本酒「hananomai bize」と、瓶内二次発酵に同「ぺリエール・ワン」を使用したスパークリング日本酒「花の舞スパークリング」の2製品で、3月27日から発売開始する。

アルコール度数はどちらも12%と日本酒では低め。発酵が進みにくい天然酵母の特性を生かし飲みやすく仕上げた。酵母は静岡県工業技術研究所沼津工業技術支援センター(沼津市)の協力で分離し、試験醸造を重ねて2年ほどで商品化にこぎ着けた。販路はワイン専門店や百貨店を中心に、東京など大都市圏をターゲットに販売する。
「hananomai bize」は、切りたてのグレープフルーツを頬張ったような力強く瑞々しくエレガントな酸味が印象強く、山田錦本来の旨味が融合した、奥行きのある味わいになった。純米大吟醸無濾過生原酒(内容量720㍉㍑、税込価格3850円)。
「花の舞スパークリング」はライムや若いグレープフルーツ、白い花等の品のある香りと、繊細ながらも凛とした酸があり、雑味無くキレイな味わいが特徴。原酒瓶内二次発酵(活性にごり)、(内容量720㍉㍑、税込2750円)。
花の舞酒造の高田社長は「ドメーヌとの業務提携は日本酒業界では非常に珍しい試みで、日本とフランスの文化交流の象徴ともいえる取り組みです。シモン・ビーズ蔵付き天然酵母が残存している貴重なワインを提供していただき、酵母の分離の成功、そして試験醸造を重ね、今までに味わったことのない新しい日本酒が完成しました。このお酒は日本酒の新しい可能性を追求し、既存の日本酒ファンだけでなく、ワイン愛好家や海外市場にも訴求できる商品となっています」とコメントした。