TCSAが総会開き金澤会長を再任 インバウンド検定は休止、表彰事業は継続
2025年3月27日(木) 配信

日本添乗サービス協会(TCSA、34会員、金澤悟会長)は3月25日(火)、東京都内で2025年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で金澤会長を再任した。事業計画では財政状況を鑑み、事業運営が厳しい「インバウンド検定事業」などを休止することを決めた。24年度、4年ぶりに実施した添乗員の表彰制度「ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー」は継続する。
総会後に開いた会見で金澤会長は、予算編成や人材確保など課題に触れたうえで、「4年ぶりの表彰で、添乗員の方々の素晴らしさを再認識した。(会長として)次期も一生懸命頑張りたい」と決意を新たにした。
25年度は事業の見直しと新たな研修事業の実施に向け検討を進める。24年度は日本旅行業協会(JATA)と例年共催している「添乗業務レベルアップ研修」を初めてeラーニングで実施したところ好評だったため、これを拡充して新たな講座として開始していきたい考え。インバウンド検定は休止となったが、新たな講座にインバウンド研修も盛り込む想定だ。
また、ベテラン添乗員に加え、キャリアチェンジで添乗員を志望する人々も高齢化し、全体の高齢化が進んでいることから、高齢・障害・求職者雇用支援機構「産業別高齢者雇用推進事業」を受託。2カ年事業として、高齢でも安心して添乗業務に従事できる環境づくりに向けた調査研究に取り組んでいく。今年度は早急に有識者で構成する「高齢者雇用推進委員会」を設立し、作業部会も設けたい考え。
年会費については、コロナ禍で特例措置などを設けた期間もあったが、財政基盤立て直しのため、今年度から会社の規模を問わず1社当たり一律5万円を増額する。