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大阪・関西万博4月13日開幕、「メディアデー」でパビリオン一斉公開

2025年4月10日
関西支社:土橋 孝秀

2025年4月10日(木)配信

目に飛び込んでくる世界最大級の木造建築物「大屋根リング」

 4月13日(日)に開幕する大阪・関西万博の会場で9日(水)、国内外の報道関係者約4500人を集めた内覧会「メディアデー」が開かれた。

 国内パビリオン27館、参加国が自前で建物をデザインする海外パビリオン・タイプA36カ国などの展示内容が公開されたほか、開催期間中毎晩行われる水上ショーやレストラン、ショップがお披露目された。

 「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマを掲げ、1970年開催以来55年ぶりに大阪で開く万博。その魅力を取材した。

 メディアデーの開門時間は午後1時。30分ほど前にゲートに到着したが、すでに凄まじい数の報道陣。定刻通りに開門されると、一目散に駆け出す人もいた。

 まず目に飛び込んでくるのは、会場のシンボルであり世界最大級の木造建築物「大屋根リング」だ。初めて見たリングは圧巻だった。全周約2㌔、高さ12㍍(外側20㍍)、幅30㍍。国産のスギやヒノキなどを使い伝統的な貫接合と現代工法で組み上げている。この日は快晴で汗ばむ陽気だったが、リングの下に入った途端、風が吹き抜け涼しさを感じた。雨風や日差しを遮る重要な役割を果たすのだろう。

 リングの上に登ってみた。リングの内側に配された海外パビリオンなど会場全体のようすがよく見える。リング上からつながるかたちで、さらに上の「スカイウォーク」があり、関西の街並みや瀬戸内海を望む絶景が広がっていた。

リングの上からパビリオンを望む

 パビリオンはリングの内側に海外パビリオンと今回のテーマを表現するシグネチャーパビリオン、外側に国内パビリオンがある。

 シグネチャーパビリオンの1つ、アニメ監督・河森正治氏がプロデュースした「いのちめぐる冒険」を体験した。VR(仮想現実)ゴーグルを装着する没入型展示で、水や大気の循環、食物連鎖などが宇宙的なスケール感で表現されていたが、映像の解像度がもう少し上がればさらにリアリティが増すだろうと思った。

 海外パビリオンでは、横並びになっているアメリカ、フランス館が行列になっていた。アメリカ館では宇宙船アポロが持ち帰った「月の石」などが展示されるなど、科学技術・宇宙開発・教育・文化・起業家精神の5つをテーマにした没入型展示が行われる。

特徴的な三角形の建物2棟にキューブが浮かぶようなアメリカ館

 フランス館は、ベールで被われた劇場のような外観が印象的。「愛の賛歌」をテーマに、愛に導かれる未来ビジョンを提示するという。パビリオンのパートナー企業である高級ブランド「ルイ・ヴィトン」のトランク85個が敷き詰められた常設展示もある。

ルイ・ヴィトンのトランクを配したライブラリー空間(フランス館)

 「万博の華」と呼ばれる海外パビリオンの外観はどれも特徴的。お国柄を表す、という言葉がふさわしい。建築美を楽しみながら散策するのも一興だろう。

中国の伝統的な書道の巻物を広げたかたちの中国館
シルクロードを旅するキャラバンが描かれたトルクメニスタン館
海との深い結びつきを紹介するカタール館

 

 日本館にも行ってみたが、予約制で中に入れなかった。展示されている「火星の石」が見られなかったことは残念だった。

ホスト国として万博テーマを提案する日本館

 大阪ヘルスケアパビリオンで、「リボーン体験ルート」をやってみた。心血管や筋骨格、髪、肌など7つの項目を測定すると、25年後の自分(アバター)が画面に現れた。そのうえで健康や栄養に関するヘルスケア体験を連続で行うというプログラム。iPS細胞から作製した心筋シートや細胞を培養した「培養肉」の実物展示もあった。

 万博会場内は自動販売機を含め、現金が一切使えない。高いと言われる会場内のグルメ。確かに安くはないが、コンビニもあるし、弁当や水筒、ペットボトルの持ち込みは自由だ。

 メディアデーの締めくくりは、水上ショー「アオと夜の虹のパレード」を観賞した。日没後のウォータープラザを舞台に約300基の噴水装置とスクリーン映像などを駆使するスペクタクルショー。音楽やレーザー、炎などがシンクロするようすは迫力十分で、終了後は大きな拍手が沸き起こった。

会期中の毎日、日没後に行われる水上ショー

  大阪・関西万博の開催期間は4月13日(日)から10月13日(月)。開催時間は午前9時~午後10時。開催場所は大阪府大阪市此花区の人工島「夢洲」。

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