黒川×由布院が連携、特別企画で入浴無料に
熊本県・黒川温泉と大分県・由布院温泉はこのほど、熊本地震をきっかけに展開する共同事業「黒川×由布院 夢つなぐ200日」を始めた。相互の温泉地を利用しやすいよう連携し、連泊割引プランや入浴無料チケットなどを提供する。
黒川温泉観光旅館協同組合の北里有紀代表理事、由布院温泉観光協会の生野敬嗣事務局長ら4人が7月6日に本紙を訪れ、同事業をPR。熊本地震直後に両温泉関係者が集まり、なにかできないか、との想いで考え出されたという。その日から残りの1年頑張ろうとの意味を込め、「夢つなぐ200日」と題した。両温泉地での共同事業は初めて。
企画第1弾として「連泊特別割引プラン」を8月末まで実施。両温泉地の対象施設に連泊すると、前泊の宿泊明細書を提示することで2泊目の宿泊料金が10%引きになる(宿泊前に連絡が必要)。さらに期間中の特別企画として、黒川温泉の「入湯手形」、由布院温泉の観光乗合タクシー「スカーボロ」と「辻馬車」のいずれかを利用すると、もう一方の温泉地の対象施設での入浴が無料になる「湯巡りチケット」をプレゼントする。
生野氏は「200日だけでなく、それ以降も交流を密にしていきたい。またこの企画で、『地震から立ち直ったのか。観光しても大丈夫なんだ』と思ってもらえれば」と話した。一方、北里氏は「近しい関係の温泉地から民民連携で取り組みを始め、地域を活性化させ、復興にもつなげたい。また、この企画がきっかけで50年、100年と続く温泉地を作っていきたい」と語った。
このほか、黒川温泉は入湯手形30周年を記念し、くじ引き付き記念入湯手形を販売。大当たりが出れば1万円分の宿泊補助券、当たりは対象施設で利用できる金券1千円分がもらえる。一方、由布院温泉は、組合加盟旅館91軒の宿泊客を対象に、「旅の扉と旅の鍵」を実施。滞在中、対象施設でドリンクサービスや駐車場やトイレの利用提供などのおもてなしサービスを受けられる。