小説、マンガの舞台へ
谷村志穂さんの小説「いそぶえ」は昭和30年代の志摩半島を舞台に、海女の生きざまを描いた物語だ。たとえ変えられない運命でも、縁があったと受け入れ前に進む。主人公の心の持ちようは深く残った。女将サミット「ロス」の皆さん、ぜひ手に取って、再び鳥羽を訪れてください。
もう1つ。「月影ベイベ」(小玉ユキさん)は、富山市八尾町の郷土芸能・風の盆を題材にしたマンガ。祭りに向けて稽古に励む高校生の日常が興味深く、踊りの一瞬を表現した画力も高い。今、一押しです。
都道府県ごとに好きな作品を選ぶと、何割埋まるだろう。誰かと競ってみたいかも。そういえば、男女2人が出かけた都道府県を塗りつぶしていく、「ぬり絵の旅」(阿刀田高さん)という作品もありました。
【鈴木克範】