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2次交通でアクセス向上、伊勢志摩エリアの取り組み(観光販売システムズ)

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 今年5月に開催された「伊勢志摩サミット」を受け、今後伊勢志摩エリアへの持続的な観光客を誘致するため、地域側はサミット開催地に選定された契機を活かそうと官民それぞれが、観光客誘致促進の意識を高めている。

 伊勢志摩エリアでの2次交通を活用したアクセス向上の取り組み事例としては、三重交通が、中部国際空港から津エアポートライン高速船を経て、伊勢神宮までを結ぶルートを確立した。

 三重交通が担当するのは、津なぎさまち港から伊勢市まで。同社の特急バス「津伊勢空港連絡線」を利用することで、中部国際空港から伊勢神宮まで最短2時間で移動できるようになった(既存ルートの名鉄線、近鉄線経由より約40分短縮)。荷物を持ったままでの移動も楽になり、高速船と特急バスのセット券(連絡切符)は通常価格より20%割安になった。これにより遠隔地からの観光客も中部空港からダイレクトで伊勢神宮への参拝が行きやすくなった。

 三重交通グループの観光販売システムズは、前出の特急バスを旅行会社へ提供できるよう、中部空港と連携し、復路便を対象に待ち時間もストレス軽減となる「ラウンジ利用券」をセットした商品を企画。下期以降は大手旅行代理店(JTB、KNT、日本旅行、ANAセールス、JALパックなど)で販売される予定だ。さらに中部国際空港から直接ナガシマリゾートへ行くルートも誕生した。

 2016年3月より中部国際空港からアウトレットモールや遊園地があるナガシマリゾートへ乗り換えなしの50分で移動できる。アミューズメントパークのナガシマリゾートは遊園地やホテル、温泉、プールのほか東海エリア屈指のアウトレットモールである三井アウトレットパークジャズドリーム長島が隣接。このためアクセスが向上した三重県北勢エリアへのインバウンド客にも期待をしている(既存のルートの名鉄線、近鉄線、三重交通路線バスの移動より約30分短縮)。

 一方、京都から直通バスで忍者の里伊賀への移動も可能となった。

 2015年度の地方創生交付金を活用した取り組みの一環で、三重県伊賀市が中心となり、京都に来訪しているインバウンド客をターゲットにした京都伊賀線の高速バス路線の事業化をはかった(三重交通、京阪バスの共同運行)。

 観光販売システムズでは忍者を核とし、インバウンド客にもPRできるよう、高速バスと伊賀流忍者博物館がセットになったプランを加えて、忍者衣装を着て手裏剣が体験できる「忍者体験」をセットにした2つのプランを造成。伊賀バスライナーのリーフレットは京都滞在中の外国人に向け、市内のホテルや観光施設25カ所に設置した。

 販路として現在は国内外の消費者向けに、同社が運営する着地型体験旅行のWEBサイト「ビジット三重県」での販売と、ヤフートラベルでの日帰りツアー特集ページで販売中。

 今後は、JTB訪日外国人旅行予約サイトの「JAPANiCAN」内での販売も予定している。

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