学生奨励賞を新設、トラベルライティング賞(立教大学舛谷研究室)
立教大学観光学部舛谷鋭研究室は昨年12月12日、新座キャンパスで「第10回トラベルライティングアワード」の発表会を行った。今回の最優秀作品は、nakaban(ナカバン)氏が書いた「Colours in MELAKA~マラッカ色彩憶え描きの旅~」(翼の王国2015年9月号掲載)が選ばれた。今回新たに新設された学生奨励賞最優秀賞には、中島加奈恵さんの「とりわけマッシュドポテト」が選ばれた。一昨年はサブゼミ長として活動していたため「『リストに残らないと』という使命・プレッシャーがあった。今ホッとしている」と受賞時の心境を語った。
トラベルライティングとは、主にトラベルライターが執筆する旅エッセイのこと。海外では必ず書店に「トラベルライティング」の売り場があるが、日本の書店ではスペースが狭く、出版業界でのステータスも低いイメージがあるという。この状況に対し舛谷教授は、トラベルライティングを奨励するため、トラベルライティングアワードなどの活動を行っている。
舛谷ゼミでは、毎年1―12月に発行された日本語の機内誌(JAL・ANAなど)、列車などにある車内誌に掲載されたトラベルライティングをゼミ生が購読。(1)観光学部生が興味深く読める(2)読んでみて新鮮な発見がある(3)読んだあとそこに行ってみたいと思える(4)写真が効果的に利用されている――などを基準に、ゼミ生が投票によって受賞作品を選出する。
立教大学講師の抜井ゆかり先生は今回から「学生奨励賞」を新設した理由の1つとして、「写真と違って、文章は感情を表せる」ことを挙げた。また今回の候補作品に対しては、「20歳前後の学生らしさと、感情の流れが表現された作品が選ばれたのではないか」と語った。