羽田京急バスとアルピコ交通東京、「羽田空港―白馬線」共同運行
訪日外国人ターゲットに新路線
京急バスグループの羽田京急バス(岩田信夫社長)とアルピコ交通の連結子会社であるアルピコ交通東京(関謙一社長)は、昨年12月17日から「羽田空港―白馬線」の共同運行を開始した。
羽田空港―白馬線は京急バスグループの空港バス路線の中でも訪日外国人をターゲットにした路線で、通常のリムジンバス使用車両ではなく、長距離の夜間高速バスで採用している「独立3列シート車両」で運行を行うほか、羽田空港のバス停を国際線ターミナルのみにするなど特徴をもった新路線となる。
運行期間は3月5日まで(年末年始を除く)の冬季期間限定。1日2往復で、運賃は大人(12歳以上)9千円、子供(小学生)7千円。停留所は羽田空港国際線ターミナル(6番のりば)、白馬五竜、白馬駅、白馬八方バスターミナル。
長野県の白馬村は、もともとウィンタースポーツを目的とした観光客の多いエリアで、近年は訪日外国人にも非常に人気の高いスポット。
今回新設された白馬線は、羽田空港国際線ターミナルから白馬地区までの直行便で大きな手荷物を持った客でも乗り換えなしで目的地まで利用できるのでたいへん便利。
独立3列シートのほか、トイレ装備、Wi―Fiサービスおよびブランケットのレンタルなどの基本的なサービスに加え、外国人利用客へスムーズな案内を行うため、通訳用のタブレットを導入。また車内モニターでは英語案内を行うなど、羽田空港から訪日する観光客にゆっくりと寛いでもらえるよう対応した。
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共同運行開始を記念して開業日の昨年12月17日に、羽田空港国際線ターミナルで開業記念式典が開かれた。テープカットなどセレモニーには長野県の吉澤猛観光部長、白馬村の下川正剛村長をはじめ、京浜急行バスの平位武社長、羽田京急バスの岩田社長、アルピコ交通の古田龍治社長、アルピコ交通東京の関社長が参列した。
式典では主催者を代表して平位社長が「羽田空港からの高速バスとしては49路線目の運行となりました。今回開業した羽田空港―白馬線を契機に、より多くのお客様を長野県・白馬村に安全第一でお届けし、地域活性化の一助となるよう、引き続き利便性の向上に努めていきたい」とあいさつ。アルピコ交通の古田社長は「これまで訪日外国人のお客様に向け、成田―白馬線、東京駅―白馬線を運行してきましたが、念願だった羽田空港からの直接アクセスが実現しました。安全安心には細心の注意を払い、大都市から信州への路線をさらに拡充し、地域振興に努めたい」と抱負を語った。