test

旅行意欲は堅調、支出慎重、訪日者数2700万人を予想(17年旅行動向 JTBまとめ)

1658_07

 JTBはこのほど2017年の旅行動向見通し調査の結果を発表した。これによると、訪日外国人旅行者数は過去最高を更新し、2700万人になると予想。日本人の旅行市場は、国内は微増、海外は前年並みになるとし、傾向として旅行意欲は堅調だが、支出に関しては、円安や原油値上げによる物価上昇への懸念などから、慎重になると推測した。

 同社が昨年11月上旬に実施した消費者アンケートにおいて、今後1年間の旅行について質問したところ、今後1年間の総旅行支出について「旅行の支出を増やしたい」が同4・0%増の16・9%と増加した。旅行回数では、「国内旅行が増える」が前年より0・8ポイント減少の13・5%となったが、「海外旅行が増える」は、日本人出国者数が増加していることもあり、5・7%と前年より0・4ポイント増加した。このことから、全体として節約志向ではあるが、旅行への意欲はある程度維持されていることがうかがえる。

 今年は、ゴールデンウイークの日並びがよく、昨年制定された「山の日」が金曜日となることから、昨年よりも3連休が1回多くなる。さらに、2月から「プレミアムフライデー」が導入されることにより、金曜の夜から旅行に出かけるなど、昨年よりも旅行しやすい環境になりそうだ。

 市場別の今年の見通しとしては、国内旅行は旅行人数が同0・4%増の2億9800万人、平均消費額が同0・3%増の3万4920円、国内旅行消費額が同0・8%増の10兆4100億円になると推計されている。

 今年は、5月にJR東日本の「トランスイート四季島」が、6月にJR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」が運行を開始することによって、昨年に引き続き鉄道の旅が話題になると考えられる。

 また、4月に名古屋にレゴ社のレゴブロックをテーマにした「レゴランド」がオープン。レゴホテルも併設されることから、県内外からの来訪とともに、中部空港を利用するアジアを中心とした外国人旅行者の来訪も期待される。

 海外旅行は、昨年は円高が進み日本人の海外旅行者数は回復傾向にあったが、ここ最近やや円安に転じていることを踏まえ、海外旅行人数は前年並みの1700万人と予測する。

 平均消費額は、燃油サーチャージが2月から復活することや、今後円安となる可能性が大きいことから同3・8%増の24万7200円と上昇した。海外旅行総消費額は、同3・7%増の4兆2千億円となる見込み。

 訪日旅行は、円安傾向が持続すれば、日本への旅行がしやすい環境となるが、中国やアジアの経済状況の変化により、旅行の動向にも影響が生じる可能性がある。そのため、伸び率は昨年より鈍化し、訪日外国人数は同12・0%増の2700万人になると予測している。

 16年10月までの日本へのクルーズ船寄港回数は1801回。前年同期比で1・38倍となっている。17年も中国を中心に、クルーズ船による訪日は増加する見込みだ。

 同調査は1泊以上の日本人の旅行(ビジネス・帰省を含む)と訪日外国人について、各種経済動向予測、旅行消費者購買行動調査、観光関連動向、および11月2―14日に実施した1200人へのアンケートなどから推計したもので、1981(昭和56)年の調査開始以来37回目となる。

いいね・フォローして最新記事をチェック

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。