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【2016年度自治体アンテナショップ実態調査】多面的に店舗活用、63%が売上1億円以上

 地域活性化センターはこのほど、「2016年度自治体アンテナショップ実態調査報告」をまとめた。1991年度には東京都内で2店舗だったが、16年4月時点で65店舗まで増加している。15年度は4店舗で年間来場者数が100万人を超え、年間売上では全体の約63%にあたる34店舗が1億円を超えた。また4店舗が企業誘致を、11店舗が地域間交流を開設目的に挙げるなど、物産品の販売や、情報発信以外にも多面的に店舗を活用しているようすがうかがえる。
【後藤 文昭】

 2店舗目を出店する自治体も増加

 店舗数をみると、2015年4月以降、奈良県と長崎県、青森県の青森市、田子町、石川県の羽咋市、滋賀県の長浜市が新たに開設。結果、店舗数は54店舗となり、右肩上がりに増加している。調査基準日の16年4月1日以降も富山県と福井県の坂井市が出店し、17年以降には滋賀県と福岡県の久留米広域連携中枢都市圏が出店を予定している。また同一自治体が2店舗目を出店するケースも増えており、17年以降は富山県と奈良県、長崎県が出店した。店舗面積は拡大傾向にある。500平方㍍以上と回答したのは、「いわて銀河プラザ」(岩手県)と「広島ブランドショップTAU」(広島県)、「表参道新潟館ネスパス」(新潟県)、「ふくい南青山291」(福井県)、とっとり・おかやま新橋館(鳥取県・岡山県)「銀座わしたショップ」(沖縄県)、「かごしま遊楽館」(鹿児島県)、「産業観光プラザ『すみだ まち処』」(東京都墨田区)の8店舗。

 年間入場者数100万人以上が4館

 年間入場者数で100万人以上入館したのは「北海道どさんこプラザ」(北海道)と「とちまるショップ」(栃木県)、「表参道新潟館ネスパス」(新潟県)、「銀座わしたショップ」(沖縄県)の4店舗。70万人以上100万人未満が3店舗、50万人以上70万人未満が5店舗と続いた。

 北海道が初の売上10億円以上

 15年度の年間売上では、「北海道どさんこプラザ」は調査開始後初めて10億円を超えた。7億円以上を売り上げた店舗は「いわて銀河プラザ」と「広島ブランドショップTAU」、「銀座わしたショップ」と3店舗あった。今回の結果は、プレミアム商品券やふるさと割の導入などによって、各ショップの売上が好調に推移したため。一方「(2016年度は)商品券などを導入する計画はない」と回答した店舗は23店舗増加し、31店舗あった。取扱商品数は、6千品目の「銀座わしたショップ」が1番多く、3千―4999 品目で「ふくい南青山291」(福井県)が続き、以下2千―2999品目が4店、1千―1999品目が16店舗となる。

 販売やイベント開催など多様な活用はかる

 開設目的では、特産品のPRが53店舗、自治体のPRが49店舗、特産品の販路拡大が47店舗、観光案内・誘客と地域情報発信が46店舗と続く。これに対し運営効果では、特産品の知名度アップが52店舗、自治体の知名度アップが49店舗、特産品の販路拡大と地域情報発信が44店舗となった。事業内容をみると、物産販売が52店舗、イベント開催が46店舗、観光案内が43店舗、飲食施設が35店舗と回答。

 さまざまな利用者への環境整備進む

 インターネットの活用では、ホームページの導入が51店舗、年々増加するフェイスブックの導入が35店舗と続く。外国語の案内パンフレットを作成しているのは18店舗、無料Wi―Fiの整備は17店舗が行っている。また免税店対応が進み、16年度は15年度より6店舗多い9店舗が対応を始めた。また移住者対応を行うアンテナショップが増えている。実行していることでは、パンフレット・書籍の設置が30店舗、交流会やイベントなどの実施が12店舗、相談員の常駐が5店と続く。

 自治体が単独で運営しているのは2店舗

 運営主体は、民間・NPOなどへの委託が29店舗、地方自治体とその他団体の複数で共同運営をしているのが11店舗と続く。地方自治体単独で運営しているのはわずか2店舗となる。

 同調査は、自治体が主体となって設置した常設の独立アンテナショップ54(都道府県38、市町村16)店舗を対象にした。表は、調査報告より引用。

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