海旅の新しい未来を、アウトバウンド促進協 始動(JATA)
日本旅行業協会(JATA、田川博己会長)は2月13日、第1回アウトバウンド促進協議会(菊間潤吾会長)の全体会議を開催した。菊間会長は冒頭「2017年のJATAの最重要課題は海外旅行の復活」と述べ、業界始まって以来の画期的な試みである、同協議会の設立が、海外旅行の新しい未来を切り開いていくことにつながると意気込みを語った。
同協議会には、旅行会社や観光局、航空会社、宿泊施設やその他関連団体など計122社・団体が参加。海外旅行の需要喚起に向け、(1)ヨーロッパ(2)中近東・アフリカ(3)北中南米(4)アジア(5)オセアニア・大洋州(6)東アジア――の6つのチームに分け、全チームが4月には具体的な活動を始められるよう調整している。
菊間会長は同協議会を設立した目的の1つに昨今の旅行者のオンライン化の現状を挙げた。「(オンライン化が進むなかで)旅行会社の存在意義を高めるためにも、ダイレクトな意見交換をする場は必要」とし、同協議会を名前だけの組織体にするのではなく、プロ同士が意見交換をし、日本のマーケットに価値のある旅行を提供できるよう活動していく旨を伝えた。
今後の活動として、各チームに1人、専任の商品造成担当者を参加させ、部会長、副部会長のリーダーシップのもとそれぞれの活動方針を決定していく。すでに3月3日には、東アジアチームが担当する「韓国旅行復活緊急フォーラム」が開催され、各チームが具体的な活動に向け歩みを進めている。
なお、同日の会議では田村明比古観光庁長官による「ツーウェイ・ツーリズムにおけるアウトバウンド促進についての観光庁の方針について」と題した講演も行われた。
◇
同協議会の役員は次の各氏。
【会長】菊間潤吾(JATA海外旅行推進委員会委員長)【副会長】松田誠司(同推進委員会副委員長)▽生田亨(同)▽ギジルモ・エギュアルテ(メキシコ観光局局長)【委員】澤田秀雄(エイチ・アイ・エス会長兼社長)▽藤田克己(JATA海外旅行推進委員会副委員長)▽フレデリック・マゼンク(フランス観光開発機構在日代表)▽檀原徹典(ミキツーリスト社長)▽榊原史博(中華人民共和国マカオ特別行政区観光局日本代表)▽マージョリー・デューイ(CWW日本代表)▽石原義郎(航空新聞社編集長)▽大畑貴彦(日本海外ツアーオペレーター協会会長)▽志村格(日本旅行業協会理事長)