西・英語圏を狙う、乗合バスツアーに参入(JTBグループ)
JTBグループのEuropa Mundo Vacaciones S.L.(EMV、ルイス・ガルシア社長)は3月2日に東京都内で行った記者会見で、4月からJTBグローバルマーケティング&トラベル(JTBGMT、座間久徳社長)と連携し、スペイン語圏・英語圏の旅行者を対象に、日本での観光乗合型バスツアー事業に本格的に参入すると発表した。同事業においてJTBGMTは、日本でのランドオペレーターとして、同社が保有しているネットワークを生かし、安全・安心の旅を提供していく。
今回日本で展開する、乗合型バスツアーは、欧米などでは「シート・イン・コーチ(SIC)」と呼ばれており、EMVは1997年から欧州36カ国で中南米・スペイン語圏22カ国の旅行者を対象に同事業を展開している。現在52の基本コースを設定しているが、EMVのバスツアーの特徴として、複数のコースの組み合わせや、観光バスの一部区間のみの乗車も可能なため、約800コースを展開している。日本での事業展開においてもこの特徴を生かし、全行程1人催行保証の個人旅行者向け商品として、今までにない日本全国を周遊するガイド付きバスツアーを提供していく。
日本では北は北海道、南は九州まで22都道府県をめぐる(1)North Japan(東京―仙台―盛岡―函館―札幌―会津若松―東京)(2)Central Japan(東京―河口湖―名古屋―京都―松本―高崎―東京)(3)Osaka and Kyoto(大阪―高野山―京都―大阪)(4)South Japan Express(大阪―岡山―広島―松山―徳島―大阪)(5)Korea and Japan(韓国―下関―広島―福岡―韓国)――の5つの基本ルートを設定。同ルートの組み合わせと乗車区間の選定により、48コースのラインナップを取りそろえた。48コースの平均的な旅行日程は12日間と長めで、最長は22日間の日程になっている。バスは45席の一般的な観光バスを利用する。
JTBGMTの座間社長は、同事業では、観光バスの一部区間のみの乗車が可能であることについて「このスタイルが個人のお客様に定着していけば、2次交通としての役割も果たしていけるのではないかと感じている」と、想いを述べた。