国際観光学部を開設、記念シンポジウム開く(東洋大学)
東洋大学(竹村牧男学長、東京都文京区)は3月15日に同学白山キャンパスで、4月に開設する国際観光学部の記念シンポジウムを開いた。新学部は企業で働きながら学ぶコースなど、画期的な取り組みが耳目を集めている。竹村学長は冒頭に「高度な観光学の教育研究機関を確立し、観光産業の振興に寄与していきたい」とあいさつした。
来賓の田村明比古観光庁長官は新たな門出を祝い、「私どもの目指す方向性とまさに合致するもの」と、新学部開設に期待を寄せた。
新学部開設に連携して取り組んだ日本旅行業協会(JATA)の志村格理事長は、これまでの大学と企業の関係性に触れ「互いに離れていてはいけない。今後はどんな人材が欲しいか要求するべきだ」と、産学連携の必要性を訴えた。
客員教授任命式では、中国国家旅游局中国旅游研究院の戴斌(ダイビン)氏が任命され、講演を実施。一方、国連世界観光機構(UNWTO)事務局長のタレブ・リファイ氏に、名誉博士号を贈呈した。世界の観光の持続的な発展に対する活躍と業績をたたえた。
国際観光学部紹介では同学部長の飯島好彦氏と、同学科長の島川崇氏が登壇。新学部の学生定員は240人から366人と、約1・5倍になる。「これは大きな挑戦だった」(島川氏)。今後は各業界のニーズを汲み取って「社会の要請にどう応えるかが重要になる」(同)と強調した。
このあと2部立てで「人材」について、パネルディスカッションを実施した。JTBと日本航空(JAL)の人事、旅工房の代表が学生に求める人材像を説明。国土交通省からは清瀬一浩氏が出席し「グローバルな視座を持つ地域の人材を輩出してほしい」と述べた。