多田体制「情報共有を」、石川県で全国大会開く(全旅連)
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(多田計介会長、1万5334会員)は6月7日、石川県金沢市の石川県立音楽堂で第95回全国大会を開き、900人を超える組合員らが一堂に会した。
多田体制のスタートに当たり、多田新会長は「今年は、昨年から旅館業に大きく関わる民泊新法(住宅宿泊事業法)が動く年。また、生産性の向上、人手不足、国際化対応、耐震問題など多くの課題がある」とし、「スピード感を持って対処する問題と、時間を掛けてじっくりと対応するものを見極めて、一つひとつ丁寧に取り組んでいく。全国の皆さんと情報を共有していきたい」とあいさつをした。
第20回「人に優しい地域の宿づくり賞」では、厚生労働大臣賞に、割烹旅館清都(千葉県)の「B型就労継続支援施設とのつながりで人件費削減と人材不足の解消」が受賞した。
次回の全国大会開催地は18年6月6日に、福岡県福岡市、全国大会前夜祭は熊本県熊本市での開催を予定している。
大会終了後の懇親会には、中華民国旅館商業同業公会全国連合会の徐銀樹理事長も出席し、「台湾でも宿泊業界は違法民泊の影響を受け、収入が減少している。日本と台湾の宿泊業界が協力して健全なホテル運営に向け協力していこう」と述べた。
8月23―24日に東京で 民泊対応へ合宿実施
全国大会に先立って6月6日に、石川県・和倉温泉のゆけむりの宿美湾荘で2017年度通常総会が開かれた。全国旅館政治連盟(多田計介会長)の会長代行には、元全旅連会長の佐藤信幸氏が就任。自民党観光産業振興議員連盟とのパイプをより太くする体制を敷く。なお、北原茂樹前会長は、全旅連の顧問に就任した。
最大の課題である民泊問題については、8月23―24日の2日間、47都道府県の理事長と理事を対象に、全旅連活動方針と、住宅宿泊事業法に対応するための合宿を開く。会場は、東京都千代田区の砂防会館別館を予定している。23日夕刻には自民党観議連の議員らとの意見交換会も実施する考えで、大木正冶副会長は「今後は、地方での戦いになる。全理事の参加を」と呼びかけた。