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商慣習の見直しも、投資へ〝見える化〟はかる(観光産業革新検討会)

検討会のようす

 観光庁は6月14日に東京都内で第4回観光産業革新検討会を開いた。地域のマーケティングと生産性向上のために、業績や市場状況などの数値の見える化を重視。廃業などで疲弊した地域へ投資促進に取り組む一方で、サービサー(債権回収会社)を積極的に活用すべきとの意見も出た。旅行会社に対する商慣習の見直しも明記され、7月のとりまとめに向け動きが加速した。

 「外部から投資を呼び込むためにも、業績の見える化などはエビデンス(根拠)として必要になってくる」。観光庁の黒須卓参事官は、客観・定量的な数値の把握が必要だとした。併せて見える化すべき指標や、データの抽出方法などの研究の啓発も行っていく考え。

 政策金融や地域経済活性化支援機構(REVIC)などの官民ファンドも引き続き活用していく。投資ノウハウ、人材支援の機能も安定的に提供できるようにし、体制を整えていく方向だ。

 一方で「地域金融機関は地域密着でやってきたが、地域事業者との癒着が生まれている」とEHS代表の渡辺清一朗委員はこの状況を問題視。「改めてサービサーの活用も必要ではないか」と疲弊している地域における解決策の1例を挙げた。

 生産性向上にはオペレーションを合理化し、付加価値の向上と、コスト削減に取り組んでいく。泊食分離などのあり方もワークショップやセミナーを開催して啓発する。

 宿泊施設の情報開示項目も検討し、モデル的に試行を実施。宿泊産業全体の生産性向上底上げを狙う。ただ個々の宿泊施設で厳しい場合も考慮。共同売買のプラットフォームの確立支援もする。

 旅行会社に対しては宿泊事業者への商慣習の見直しをはかる。客室ブロック時には前受金を一部支払わせるなど、デポジットを支払う仕組みの普及を検討していく。

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