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赤ちゃんの〝快適・ごきげん″を実現、「赤ちゃんが泣かない!?ヒコーキ」プロジェクト始動

2017年10月5日
編集部

2017年10月5日(木) 配信

赤ちゃんの笑顔こそがよい旅の思い出につながる(写真はイメージ)

全日本空輸(ANA、平子裕志社長)は、ベビー用品総合メーカーのコンビ、総合化学企業の東レ、日本通信事業最大手のNTTと共同で、「赤ちゃんが泣かない!?ヒコーキ」プロジェクトを立ち上げた。

 同プロジェクトでは、赤ちゃんが機内で泣く原因の1つであると考えられる、気圧変化による耳痛の解決に役立つ赤ちゃん用耳抜きグッズの開発に取り組む。そのほか、赤ちゃんの心拍数などの生体情報をもとに快適さや不快などの状態をモニタリングし、大泣きを予知する技術検討を進めていく。

プロジェクト第1弾「赤ちゃんチャーター便」を実施

 小さな赤ちゃんを持つ家族のなかには、機内で赤ちゃんが大泣きし、周囲の乗客に迷惑がかかることを心配して、赤ちゃんが大きくなるまで飛行機での移動を避ける傾向にある人が多い。

 そのような悩みを解決すべく、プロジェクトの第1弾では4社グループの社員で3歳未満の赤ちゃんを持つ家族を対象に、乗客全員が小さな子供連れとなる「赤ちゃんチャーター便」を実施。その機内で、耳抜きサポートグッズ「ベビーマグ」やタブレットによる耳抜き効果の確認、長時間の生体情報モニタリングが可能な機能素材「hitoe®」を用いて赤ちゃんの状態を確認するトライアルを行った。

 今後は機内などでの実証を重ね、得られたデータをもとに赤ちゃん用の新製品の開発に取り組み、「赤ちゃんが泣かない!?ヒコーキ」の実現を目指す。

耳抜き(耳管の自己通気)サポートグッズ「ベビーマグ」

 飛行機の離着陸の際の機内の圧力変化によって、中耳内圧と外気圧に圧力差が生じ、耳が痛くなったり、耳が詰まるような違和感が生じる。赤ちゃんや小さな子供はこの痛みが原因となり、不快感から機内で泣き出してしまうことが多いのだ。

 同プロジェクトでは、耳抜きをサポートするグッズを用いて、飲み物を飲んだりすることによって、耳管が開き中耳の換気を促すことによって、気圧変化に伴う痛みの解消を目指していく。

心拍数による赤ちゃんの状態のモニタリング

 赤ちゃんや小さな子供は言葉で身体の状態を説明できないため、その状態を調べるには赤ちゃんのようすを注意深く観察する必要があり、それにはかなりの経験を要する。

 赤ちゃんの心拍数は、泣いている状態や興奮している状態では心拍数は上昇し、心地よい状態やぐっすり眠っている状態では心拍数が下降する傾向を示すことから、赤ちゃんの状態を推定する手がかりとなる。

 心拍数のモニタリングによって、泣き出す前の兆しなどの、赤ちゃんの状態の変化をより早く察知できる可能性があるため、機内などでの実証を重ね、機内での赤ちゃんの快適環境の実現を目指す。

赤ちゃん用hitoe®と見守り用アプリ“hitoe®BABY”

 開発中の赤ちゃん用hitoe®は、装着の容易な胸部に巻くタイプの心拍センサで刺激性の少ない素肌に優しい素材から作られており、赤ちゃんの心拍数を負担なく正確に計測することを目指している。

 さらに赤ちゃん見守り用アプリ“hitoe®BABY”は、スマートフォンに赤ちゃんの状態とその推移をわかりやすく表示する。

 ANAなど4社は、これらの技術を用いて赤ちゃん連れでも安心して出かけられるような環境を作ることによって、小さな子供を持つ家族の笑顔あふれる社会の実現に貢献していく。

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