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最大1千円程度か 関連業界から一定の理解 観光財源あり方検討会

2017年10月11日(水) 配信

観光財源あり方検討会

 観光庁は9月28日に第2回、10月5日に第3回の「次世代の観光立国に向けた観光財源のあり方検討会」後に、それぞれ航空・旅行・宿泊・海運・業界、自治体からのヒヤリング結果と、委員の意見を報告した。出国税などの観光財源確保で、受益と負担、使途を考慮すれば、関連業界からは「一定の理解を得られた」と見解を示した。航空業界のヒヤリングで負担額は「最大で1千円程度」との意見もあった。

 「出入国」「航空旅行」「宿泊」の3累計のうち出国税などの出入国時に課す負担以外は、それぞれの関連業界から「慎重な意見が多かった」(観光戦略課)という。反面、委員の中には「第2、3回の検討会を踏まえて、出入国の際に負担を求める方法が一番可能性はある」と、出国税などに積極的な声も挙がった。同庁も負担額を受益と負担、使途の関係をはっきりさせれば出入国時の負担は「1千円以内なら、検討できないこともない」と述べた。

 航空業界は、国内航空会社3社に「出入国」「航空旅客」、外国航空会社2社に「出入国」を、計5社から聞き取りを実施。別途、外国航空会社12社に事前に意見を徴収した。旅行業界には3累計、宿泊業界に「宿泊」、海運業界に「出入国」に関するヒヤリングを行った。

 宿泊業界は新たな負担に慎重な姿勢。国内旅行会社も明確に反対の姿勢を取った。航空・旅行業界は一定の理解を示すが「額はともあれ、短期的に需要の影響は避けられない」「海外旅行者にも影響がある」との声が多かった。

短期的な需要減補う効果も

 一方「長期的に需要を喚起する使途なら、短期的な需要減を補う効果が期待できる」(航空業界)。例えば、航空旅客が分かりやすい受益に「出入国の円滑化」「航空保安体制強化」などが挙げられた。

 事前調査した12社は、負担額は「最大でも1千円程度(4社)」、訪客の影響は「1千円程度であれば、影響はほぼない(4社)」などの回答があった。使途は4社が「訪客だけでなく、海外旅行者に対する支援もすべき」とし、旅行業界も同様の意見があった。

 地方自治体は全国知事会が、昨年6月の「新しい地方税源と地方税制を考える研究会」中間とりまとめ説明。観光財源について、出国税などを地方贈与税として地方団体への譲与などを検討してきた。ただ同税が一般財源となるため、懸念の声が強かった。

 なお10月14日の第4回と、10月24日の第5回で、これまでのヒヤリングや意見交換を踏まえ、論点整理を行う。具体的な負担額や、徴収方法、使途をより詰めていく方向だ。その後、秋ごろを目途に中間とりまとめを行う予定。

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