1日1組の貴賓室 「武家屋敷 桜御殿」が誕生 旅館花屋
2017年10月21日(土) 配信

創業1917(大正6)年の長野県上田市の別所温泉「旅館花屋」は、6500坪の敷地に点在する建物ほぼ全館が登録有形文化財に指定されている純日本建築の伝統の宿。今年101年目を迎えた同館に8月、貴賓室「武家屋敷 桜御殿」が誕生した。2016年まで上田城近くに現存していた上田藩の上級武家屋敷が解体されるにあたり、建具や建材を譲り受け、随所に移築し、当時の雰囲気をそのままに武家屋敷の様式を忠実に再現した。

移築した武家屋敷は、昨年取り壊した上田城跡公園前にあった「河合邸」。花屋の飯島新一郎取締役は河合邸の取り壊しの話を聞き、このまま無くなってしまうのはしのびないと花屋への移築を決めたという。
移築場所は同館内の北側奥。昨年、改築計画があった2部屋に今年2月着工。計画より2カ月遅れで完成した。
飯島取締役は「武家屋敷を残したいという想いが結実した客室。細部に至るまで武家屋敷の様式を再現することにこだわりました」と話す。
武家屋敷は花屋最上級の貴賓室で、玄関、取次の間、壱の間、書院座敷へと続く。西側の廊下からは坪庭が風情を添え、風呂は源泉かけ流し100%の檜造りの露天風呂を新設した。総床面積90平方メートル。

1日1組限定。料金は1泊2食付きで1人5万円(税別)。夕食、朝食ともに部屋食となる。
問い合わせ=旅館花屋 電話:0268(38)3131。