スポーツ×文化×観光、世界に誇れる新たな日本を発掘
2017年11月22日(水) 配信
観光庁、スポーツ庁、文化庁の3庁は2017年11月22日(水)、東京都内で「スポーツ文化ツーリズムシンポジウム2017」を開き、同シンポジウム内で「スポーツ文化ツーリズムアワード2017」の表彰を行った。
同アワードは3庁が2016年3月にスポーツ×文化×観光による新たな地域振興と、インバウンド活性化施策を考えることを目的に包括的連携協定を締結したことから誕生したアワード。今年で2回目の開催となる。
今年のアワードでは、スポーツ文化ツーリズムの優れた取り組みと、今後有望な取り組みの発掘のため、「マイスター部門」と「チャレンジ部門」の2部門での募集を行った。マイスター部門は、過去3回以上のイベントの開催実績、または3年以上継続的なもので、国内外の観光客の増加に寄与している取り組みを指す。一方、チャレンジ部門は、マイスター部門の応募条件を充足しないが、1回以上の実施があるもので、地域への国内外の観光客の増加の効果が期待できる取り組みを指している。
今回マイスター部門奨励賞に選ばれたのは、びわ湖パノラマウォーク実行委員会の「おごと温泉を拠点とした世界文化遺産・日本遺産を繋ぐ『おごと温泉・びわ湖パノラマウォーク』」と、株式会社南都の「沖縄に残された最後のフロンティア 南の島の洞くつ探検」の2つ。
「おごと温泉・びわ湖パノラマウォーク」は、観る世界文化遺産(比叡山延暦寺)&日本遺産(「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」)、癒す温泉、味わう文化をスポーツでつなぐウォーキングイベント。9月の週末2日間で開催され、今年の参加者数は約1200人と、おごと温泉9軒の旅館の宿泊者数の増加、周辺の観光施設の賑わいに貢献したとして評価された。
「沖縄に残された最後のフロンティア南の島の洞くつ探検」は、国内最大級の鍾乳洞「玉泉洞」の未公開エリアを探検する、ケイビングツアー。胸の近くまで地下水に浸かりながら、ガイドの案内のもと洞くつを進み、まだ知られていない魅力を発掘していく。2017年7月中旬~9月末日までの参加者数は約3千人で、教育旅行やMICEのアクティビティとしても提供可能で、多様性に優れている点が評価対象となった。
チャレンジ部門に入賞したのは、大阪城トライアスロン2017大会組織委員会の「大阪城トライアスロン2017/NTT ASTCトライアスロンアジアカップ」、株式会社ゴルフダイジェスト・オンラインの「日本初!雪上ゴルフ体験ウィンターゴルフIN北海道」、香川県土庄町の「小豆島一周サイクリング&無人島BBQ」の3つ。
「大阪城トライアスロン2017/NTT ASTCトライアスロンアジアカップ」は、大阪のシンボル・大阪城の東外堀を泳ぎ(スイム)、大阪城公園から大阪ビジネスパークまでを自転車で駆け抜け(バイク)、公園内を走る(ラン)画期的なトライアスロン大会として注目を集めている。アジアカップとしても有名で、海外のエリート選手たちも多数参加している。会場では、たこ焼きやミックスジュースなど、大阪のグルメも振る舞われ、大阪の都市魅力の向上に貢献している。
「日本初!雪上ゴルフ体験ウィンターゴルフIN北海道」は、冬季は雪解けまでクローズするしかなかった北海道のゴルフ場を利用した新たな取り組み。まさに真逆の発想から生まれたもので、2016年に北海道美唄市で国内初開催を果たした。同取組により、冬季の雇用が創出され、地域活性化にもつながっている。
「小豆島一周サイクリング&無人島BBQ」は、土庄町の地域おこし協力隊が企画した新しいスタイルのサイクリングイベント。参加人数は17人と小規模のイベントだが、今年度から香川県が主体となってサイクリング誘客促進に取組み、モデルルートとして「小豆島一周ルート」が選定された。同イベントを継続開催することにより、地場産業の発展などにも寄与している。
表彰式には、鈴木大地スポーツ庁長官、宮田亮平文化庁長官、田村明比古観光庁長官が登壇。2部門の受賞者らに、3庁の長官自ら表彰状を手渡した。表彰式終了後には、3庁長官によるトークセッションも行われた。トークセッションの内容については、後日記載する。