ハウステンボス増収増益、来夏には無人島開業へ
2017年12月4日(月) 配信
ハウステンボス(HTB、澤田秀雄社長)は12月4日に、2017年9月期(16年10月~17年9月)の連結業績を発表した。HTB単独で、売上高が前年同期比1・9%増の291億5000万円、営業利益が同0・1%増の75億8700万円、経常利益が41・6%の92億7700万円で増収増益だった。
入場者数は同0・5%の288万人。来夏に開業予定の無人島計画や新たなイベントなどで、来期は3期ぶりの300万人超え、初の売上高300億円を目指す。
上半期は震災の影響が残っていた一方、下半期で盛り返した。震災の影響が薄れ、8月のナイトプールなどのイベントが功を奏した。今夏は過去最高水準の来場者を集めた。来期は砂浜を用意し、タヒチなどのようなビーチを再現。雰囲気あるプールイベントを予定している。
今後は12月16日開業の「黄金の館」や、変なホテルの3期棟を増設、無人島でのアトラクションなどを計画。日本・世界一や最大級といった目玉を展開していく。
無人島は今年1月に長崎県・大村湾で取得。AR(拡張現実)を駆使し、自然を生かしたアトラクションなどの構想を練っている。「ジュラシックパークのような面白いパークができれば」(澤田社長)。
HTBから船で40分ほどだが、水上に浮かぶ“水上ホテル”での移動も考えているという。来年ゴールデンウイークにプレオープン。来夏に本格的な開業を見込む。
来期は入場者数が同5%増で302万人、売上高は同3・5%の301億6300万円、同5・0%増の79億6600万円を見通す。澤田社長は「目標は少し低めに設定したが、社内では再び2ケタ増を目指そうと思っている」と話した。
一方、同日の会見で澤田社長は「そろそろ若手にHTBを任せていきたい。来期はその体制作りが私の仕事。3年以内にバトンタッチしたい」と、若手経営陣の育成に注力していく考えを示した。
なお、HTBグループ連結は売上高が同14・8%増の388億5700万円で、営業利益は同3・1%増の77億3900万円、経常利益は60・2%増の99億700万円となり、増収増益となった。
とくにHTBエナジーは急成長。同社は15年2月に設立し、エネルギー事業を始めた。一般家庭などへ電力の小売全面自由化後に事業を拡大。
前期は売上が5億7千万円だったが、今期は48億円で同740%ほど急増。来期は100億円を目指し、グループ連結業績に貢献していく考えだ。