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金沢市がデジタルマーケティングに注力

2017年12月5日
編集部:謝 谷楓

2017年12月5日(火) 配信

金沢市はハピログ社と提携し、観光客の動向調査にデジタルマーケティングの手法を導入した

観光客の動向調査にデジタルマーケティングの手法を導入することで、作業の簡易化や集客増加を期待できる。金沢市(石川県)は来年2月まで、スマートフォンからポストカードを送る仕組み「posto.jp」を活用し、来訪者の属性や動向を調べる。ホスピタリティ向上やリピーター獲得も目指す。

 市は、フェイスブックの投稿や写真を素材にフォトブックを作成するハピログ(中林秀仁代表)と提携。金沢能楽美術館など、15の文化施設で、自撮り写真入りのポストカードを無料で、世界中に郵送できる仕組みを整えた。送付に際し、旅行者はユーザー属性や市内での行動情報、満足度に関するアンケートに答えることを求められる。

 ユーザーは旅の思い出をポストカードとして保存することができ、市はユーザーの氏名や住所、訪問先、満足度など、マーケティングに利活用可能な情報を得られる。市は今後、蓄積したデータをもとに、おもてなし品質の向上や反省点の洗い出し・改善に取り組む構えだ。

 従来の動向調査では、来訪者に直接聞き取りを行うケースが多く、人件費や母体数の確保が課題として挙げられていた。「posto.jp」では、施設を訪れたユーザーが直接、手持ちのスマートフォンからアンケートに答えるため、作業が格段に簡素化された。

 市とハピログは、15の文化施設にQRコード付きのチラシを事前に用意。ユーザーはコードを読み取ることで、位置情報の確保とポストカードの作成、アンケート回答を行える。アプリのダウンロードも不要なため、スマートフォンの機種やOSも問わない。一連の作業終了後、ポストカードは自動的に発送される。ユーザーの知人友人にも送付できるため、観光地の情報拡散も期待でき、新たな来訪者獲得も望める。

「posto.jp」の利用が可能な施設一覧

  • 金沢蓄音器館(尾張町)
  • 泉鏡花記念館(下新町)
  • 金沢文芸館(尾張町)
  • 寺島蔵人邸(大手町)
  • 徳田秋聲記念館(東山)
  • 安江金箔工芸館(東山)
  • 金沢卯辰山工芸工房(卯辰町)
  • 金沢能楽美術館(広坂)
  • 金沢ふるさと偉人館(下本多町)
  • 金沢くらしの博物館(飛梅町)
  • 金沢市老舗記念館(長町)
  • 前田土佐守家資料館(片町)
  • 室生犀星記念館(千日町)
  • 金沢湯涌江戸村(湯涌荒屋町)
  • 金沢湯涌夢二館(湯涌町)

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