地震時初動対応マニュアルを発行、無料DLも可能
2017年12月7日(木) 配信
東京商工会議所新宿支部(髙野吉太郎会長)はこのほど、都心部の多くを占める飲食・小売・サービス業向けの「地震時初動対応マニュアル」を初めて作成し、発行した。
地震が起きた際の初動対応や、事業者が客を避難場所へ誘導するまでに取るべき行動、事前の備えなどについて取りまとめたもの。新宿区内は事業者の約5割が飲食小売業・サービス業で、各事業者が店内の客と自身の安全を守り、被害拡大や混乱を防ぐことができるように作成した。監修は工学院大学の建築学部まちづくり学科、村上正浩教授(工学博士)。
2020年に東京五輪を控えるなど、災害時の外国人対応は避けては通れない課題と捉え、「コミュニケーションシート(4言語)」も配布する。インバウンド対応を想定し、地震の発生や注意・避難を促す言葉など、指で指して伝えることができる。
新宿は東京都内で最も多くの外国人が来訪する街であり、昨年日本を訪れた外国人2400万人のうち、約3分の1にあたる800万人が新宿・大久保エリアを来訪。区内の事業者にヒアリングをしたところ、「地震の対応に関する体系的なマニュアルが無い」「訓練が充分にできていない」などの声が多く寄せられていた。
同会議所は「マニュアルの配布・周知を通じ、事業者の防災意識を高め、地震時に来街者の安全が確保される、“安全・安心な街”新宿を目指す」とコメントしている。
□内容
「地震時初動マニュアル」
・地震に備える(店内のリスクを知る、地震に備える、避難場所地図など)
・地震直後の行動(客・従業員の安否確認、店舗施設の安全確認など)
・地震後の行動(店内で待機・避難場所へ誘導、食糧・水の確保など)
・災害情報入手先、消防・各国大使館連絡先
「コミュニケーションシート」
・ピクトグラム、4言語対応「日、英、中(繁・簡)韓」
・地震発生時に外国人の客と最低限必要な意思疎通(指さし)が可能
マニュアルは、下記からもダウンロードできる。