インバウンドの着付け需要に対応
2017年12月7日(木) 配信
今年10月までの訪日外国人旅行者数はおよそ2380万人(日本政府観光局・JNTO調べ)。前年同期と比べ来訪者数は18%超の増加となっている。興味関心についても、着物といった日本の伝統文化を体験する「コト消費」へのシフトが顕著だ。日本旅行では増加する需要を取り込もうと、自社店舗内に「着物レンタル・着付け」サービスの受付窓口設置を急ぐ。
京都観光総合調査(2016年)によれば、「着物・浴衣」を体験した外国人旅行者の割合は、欧米を中心に前年と比べ2~6㌽と伸びている。豊岡市(兵庫県)では、着付けサービスを行う旅館が人気を集めており、着物の販売増にも結びついているという。
日本旅行では専門店「着物レンタル VASARA」を運営するバサラホールディングスと提携し、大都市店舗を中心に、着物の着付けやレンタルの受付窓口を設置した。東京では、「新宿支店ヨーロッパプラザ」と「吉祥寺支店」(12月23日(土)オープン予定)でそれぞれ、窓口を開設。京都と大阪、福岡にも対応店舗を設けた。
矢野経済研究所によると、呉服の小売市場規模は2785億円(2016年)。前年と比べ0・7%の減少で、14年以降微減が続く。インバウンド向けのレンタル需要拡大が、日本の伝統文化「着物」の活用方法を、再考するキッカケに結びつけば良い。