ランオペ入会へ、ANTAに新たな枠組み
2017年12月8日(金) 配信
全国旅行業協会(ANTA)は2017年12月7日(木)に臨時総会を開き、議案を承認した。ランドオペレーターを「協力会員」として入会できるようにした。来年1月4日に通訳案内士及び旅行業法の一部改正する法律が施行。ランオペの諸問題に対し、「旅行サービス手配業」として旅行業法の登録制度が新設される。これを受け定款を変更し、新たな枠組みを作った。同法の施行日に合わせ変更する。
同法により旅行業協会関係では、ランオペの入会のほか、苦情処理や研修・指導、調査研究広報業務などが追加。定款をこれらにも対応させた。今後はランオペが入会することで、旅行業社との連携や協力体制、安全の担保をはかる。
観光庁の今年11月の調査によると、全国でランオペを1369社確認。約36%(492社)が東京都に偏在するが、都ではすでに登録を始め、承認されている業者もいる。無登録でバスや宿泊などを、旅行業者から報酬を得て手配すれば、最大で100万円の罰金となる。
このほか、同法で旅行者の利便を害する場合は業務改善命令、これに違反すれば登録を取り消す。欠格期間は5年間と、罰則規定なども強化している。
昨年1月15日に起きた軽井沢スキーバス事故で、ランオペを取り締まる規制がなく、業務停止などの処分ができなかった。そこで再発防止策の「総合的な対策」内で、規制のあり方の検討を盛り込んだ。無期制だったランドオペを、規制することが大きな狙いだった。
臨時総会のあいさつで二階俊博会長は「我われは何があっても事故を起こしてはならない。互いに『絶対事故を起こさない』と大きな決意を持って対応していかなければならない」と改めて会員に呼び掛けた。