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Booking.com、自社開発のAIチャットボットを全世界に

2017年12月18日
編集部:平綿 裕一

2017年12月18日(月) 配信 

全世界へサービスを

ブッキング・ドットコム・ジャパン(アダム・ブラウンステイン代表)は、新サポートサービスのチャットボット「Bookingアシスタント」のパイロット版へのアクセスを、全世界の英語での予約へ拡大することを発表した。

 完全自社開発の「Bookingアシスタント」は、独自のAI(人工知能)テクノロジーを駆使した、最新メッセージ・プラットフォーム。

 ゲストはチャット形式のインターフェース上で、宿泊関連のリクエストなどを送信でき、施設側からサポートを受けることができる。多様化する旅行者たちの予約後の問い合わせに素早く自動で対処する。

 モバイル端末向けに開発され、iOSとAndroid版のブッキング・ドットコムのアプリへ導入。Facebook Messenger経由でも利用可能だ。このほか、パソコンやスマートフォン、タブレット上でブッキング・ドットコムのウェブサイトにアクセスしても利用できる。チャットのアイコンから、「Ask a question」と入力すれば、サービスを受けることができる。

ゲストを第一に考えた人工知能

 「Bookingアシスタント」は自然言語処理技術を活用。支払いや、アクセス情報、チェックイン・アウト、予約内容の変更、キャンセル、駐車場、ベッド関連、ペットの受け入れ、インターネット環境など、ゲストからの質問やリクエストに対応できる。

 より多くのユーザーからの質問に対応することで、人工知能技術を融合した「Bookingアシスタント」は、多くの質問内容を認識できるように学習していく。現在では90種類以上ものサブトピックを素早く認識し、正しく対応できるようなっている。

 通常の1つや2つのタスクのみを処理する他のチャットボットとは異なる。「Bookingアシスタント」のチャットボットは、ゲストからの“よくある質問”に対応できるよう開発されている。

 現在は、ゲストからの宿泊関連の質問の3割に自動で5分以内に返答できる。自分で処理できない質問を受けた場合は、質問内容によって同社のカスタマーサービスか、宿泊施設からのサポートを要請し対応。さらに透明性の高いコミュニケーションを提供するため、常にその情報元を明記していく。

 ブッキング・ドットコムのカスタマーサービスのグローバルディレクター、ジェームズ・ウォーターズは「我われにとって、AIは人間同士のやり取りの代わりとなるものではない。むしろゲストに素晴らしい旅行を体験してもらうためのサービスを、迅速かつスムーズに提供することを可能にしてくれるもの。旅行という、人間の感情や個人的な考えなどの複雑な要素が関わるものを扱う業界に身を置く当社にとって、温もりのある人間同士のやり取りと効率の良い自動化との正しいバランスを保つことは常に大きな課題。このバランスを最適化することに努めていくとともに、『Bookingアシスタント』はその一環となるものだ」

ゲストとパートナー施設への新しいサポートのカタチ

 同社が26カ国1万9千人の旅行者を対象にした調査で、回答者の半数は、「返答があるのであれば、対応する相手が人間でもコンピューターでも構わない」と答えた。

 同社のデータによると8割のゲストは、自分で必要な情報を入手することを好む傾向にある。「Bookingアシスタント」は電話やメールなど今までのカスタマーサービスへの問い合わせ方法に代替できる。チャットボットと平行して、人によるサポートにも同インターフェース内から常にアクセスが可能となる。

 パートナー施設にとっては、「Bookingアシスタント」は時間の節約に役立つ。チャットボットが簡単な質問に回答し、ゲストが確認のために宿泊施設に直接連絡することが不要となる。またチャットボットは対応する質問の数が増えれば増えるほど、トピックを認識する能力が伸びていく。

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