日本版CCRC、玉野市が退職者コミュニティ事業に着手
2018年1月25日(木) 配信
日本版CCRCの取り組みが具体化している。岡山県玉野市(黒田晋市長)はこのほど、CCRC(継続ケア付き定年退職者コミュニティ)事業への本格的な着手を発表した。地域で不動産業を営む宇野港土地(宮原一郎代表)及びJTBグループ(髙橋広行社長)との共同事業で、「健康」をテーマにした観光プログラムを通じ、交流人口増加を目指す。
首都圏在住の高齢者が地方への移住を自発的に選択し、健康でアクティブな生活を行うことを目的とする日本版CCRC。医療介護など、各地域はケアを積極的に負担することが求められる。高齢者が地方での生活を主体的に選択することで、健康寿命の促進や、介護時期の先延ばし効果があるといわれている。
穏やかな瀬戸内海に面する玉野市は直島へのアクセスも良く、宇野港は瀬戸内国際芸術祭の玄関口としても有名だ。市を含めた3者は今後、ヘルスツーリズムプログラムの開発と入浴・運動施設の利用促進、関連人材の育成などに注力する構え。観光資源を上手に活用することで、来訪者・移住者の誘致を実現する。農山村漁村滞在型旅行、いわゆる「農泊」商品の造成も行う予定だ。
なお1月25日(木)、東京都内で行われた共同発表会には、黒田市長と宮原宇野港土地代表、古野浩樹JTB執行役員、髙橋伸佳JTBヘルスツーリズム研究所長が登壇した。