民泊物件の運用を簡素化、ホストは投資に集中
2018年2月27日(火) 配信
民泊物件のチェックイン対応など、運用に掛かるコストをいかに抑えるか? ホスト(住宅宿泊事業者)にとってはプラットフォーマー(仲介業者)を選ぶ以上に悩ましい。楽天やエボラブルアジアなど、大手企業によるサービスも出揃ってきた。
楽天では、通信子会社の楽天コミュニケーションズが「あんしんステイIoT」を開始。鍵の受け渡しや、個人情報管理サービス、最新技術を駆使して提供する。楽天とLIFULLによるジョイントベンチャー楽天ライフルステイも、運用からカスタマーサポート、賠償責任保険までトータルサポートを行う(Rakuten STAY)。エボラブルアジアでは、ソフトバンクら関連事業とともに同様のサービスを始める。
民泊物件の掘り起こしから運用まで、アプリ1つで実現する機能も出てきた。開発したのは、タテルアパートメント(TATERU Apartment、古木大咲代表、東京都港区)。観光エリアに隣接する物件や土地を検索できるほか、専門のコンシェルジュによるチャット相談も受けられる。物件の運用を一括で代行するため、住宅宿泊事業者は投資にのみ集中できる。18年春には、福岡市博多区で民泊物件をオープンする予定だ。
同社はこのほど、非対面式のチェックインを実現するサービス「bnb kit」の開発を行うと発表した。自社及び、物件の運用代行を担う企業(管理業者)向けのもので、ユーザー手持ちの端末による解錠(スマートキー)や、物件備え付けの携帯端末によるチェックイン(スマートチェックイン)を可能にする。「TRIP PHONE(トリップフォン)」と称し、ユーザーが無料レンタルできるスマートフォン端末も用意。観光施設や飲食店、タクシーの予約にも活用できる。
なお、「TRIP PHONE」については、メルカリのグループ会社(ソウゾウ)が提供する自転車のシェアリングサービス「メルチャリ」との連携も視野に入れている。