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「味のある街」「安曇野林檎ナポリタン」――旬彩ダイニング ばんび(長野県安曇野市)

2018年3月3日(土) 配信

安曇野林檎ナポリタン 950円(税込)▽旬彩ダイニング ばんび▽長野県安曇野市豊科4707-9▽電話:0263(88)8155。

 長野県安曇野市で2013年に誕生したご当地グルメが「安曇野林檎ナポリタン」だ。市と市調理師会、松本大学矢内研究室、市商工会飲食分科会などにより共同開発された。条件は「安曇野産の林檎を使ったナポリタン」だけ。店ごとに個性ある1品が提供されている。数軒で始まり、今では14軒(うち1軒は松本市)に広がった。

 このうちの1軒、今年から提供を始めたのが「旬彩ダイニング ばんび」だ。店は豊科駅から徒歩4分。代表の金井美和さんは群馬県沼田市出身で、友達に誘われて安曇野に移住し、その後7年前にこの店を開いた。

 林檎ナポリタンはランチコースでも選ぶことができ、人気メニューの1つとなっている。ランチコースは1500円、2000円の2種類がある。

 前菜にもリンゴを使ったメニューを出すことが多い。普段は1種だが、取材時には特別に、リンゴのドレッシングをかけた生ハムのサラダ、わさび菜とリンゴのマリネ、合鴨とリンゴのソース、アボカドとリンゴとエビのブルスケッタの4種をいただいた。そして林檎ナポリタン。リンゴの甘さがケチャップベースのソースに不思議なほどよく合っておいしい。懐かしさと斬新さを感じた。

 ソースはケチャップ、はちみつ、リンゴジュース、トマトソース、ペッパーなどからできている。リンゴジュースは市内の「みやもとファーム」のものだ。

 りんごは軽く煮込んである。「あまり固すぎず、かといって、アップルパイのようなぐにゅっとした感じではないほうがいい」と金井さん。その時期の旬の品種を使い、酸味が強いときはソースに入れるはちみつを増やすなどして味を調える。芽キャベツ、えんどう、玉ねぎなど地元産の野菜も入っている。肉は「ベーコンだとその味が強くなってしまう」と、鶏肉を使う。麺は幅1㌢ほどの平たい生パスタだ。これはお店で出すどのパスタにも合うように、地元の製麺所で試食を繰り返しながら開発したものだ。店ではパスタのほかに、牛ハラミや霧島豚のステーキも人気がある。数人で訪れてシェアするのもおすすめだ。

コラムニスト紹介

トラベルキャスター 津田令子氏

社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

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