民泊プラットフォーマーら、ホストの囲い込み狙う
2018年3月20日(火) 配信
3月15日(木)に住宅宿泊事業の届け出が始まった。ホスト(住宅宿泊事業者)とゲストをつなぐ仲介業者にとっては、新規物件の獲得のチャンスであると同時に、既存物件の違法化を防ぐ正念場でもある。各社独自の手法で、ホストの囲い込みを狙う。
新規参入する楽天ライフルステイでは、特設ページを用意。既存の楽天会員IDでもログインでき、直接物件登録フォームに進める。6月には参入の手間を省くパッケージ商品(民泊事業スタートパック)を売り出す予定で、民泊に特化した保険への加入が可能となる。
楽天トラベルをはじめ、ホームアウェイ(米国)やBooking.com(ブッキング・ドットコム)といった海外プラットフォーム・OTA(オンライン旅行会社)とも連携し、販路を豊富に用意した。9千万人を超える楽天会員をターゲットに据えられることも、同社の強みとなっている。
一棟貸しに特化するホームアウェイ(エクスペディアグループ)ではこのほど、民泊の届出手続きのクラウドサービス(MIRANOVA)を手掛けるジーテック社との提携を発表した。同社の連携する行政書士らが、各都道府県への届け出を支援するサービスとなっており、ホームアウェイの物件ホストは、通常価格よりもお得に利用できる(スタンダードコースの場合、5万円のところを3万円で利用可能)。民泊法や旅館業法など、法的根拠が示せない場合には違法扱いとなるため、既存ホストの届け出をサポートすることで、物件数の減少を防ぎたい考えもある。